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ライオンズWRテイトはトレードでイーグルスに

2018年10月31日(水) 13:59

デトロイト・ライオンズのゴールデン・テイト【AP Photo/Paul Sancya】

ゴールデン・テイトがNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)内の新天地へと旅立つ。

デトロイト・ライオンズはワイドレシーバー(WR)のテイトを2019年ドラフトの3巡目指名権と引き換えにフィラデルフィア・イーグルスへと放出した。テイト本人がこの動きを『Twitter(ツイッター)』で「ずっと最高のデトロイトだったぜ! 永遠に大好きさ。フィリー、フィリー、さぁ、行こうか」と明かしている。

テイトはデトロイトで5年契約の最終年を迎えていた。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは、ライオンズは今オフシーズンにテイトに対してサラリーを支払う予定はなく、そのために先にテイトを手放したのだろうと報じた。

ライオンズを去るテイトはここまでに44レシーブでタッチダウン3回、517ヤードを記録してチームをけん引し、チームで26.6%のターゲット率を記録していた。しかし、テイトは残り2年の契約を残すマービン・ジョーンズと若き有望株のケニー・ゴラデイがリードする3人のレシービングチームの中では余りものとして扱われていた。

ライオンズのジェネラルマネジャー(GM)ボブ・クインは声明文の中でこのように語っている。

「4年以上にわたり、ゴールデンはぶれることのない思いやりをコーチやチームメイトだけでなく、デトロイトという街に対しても捧げてくれた。彼がフィールドの内外で残したインパクトはチームの良い模範となり、彼の優れた人格を証明するものとなっている。われわれはゴールデンと彼の家族が人生の次なる章においてますます発展することを願っている」

このテイトの取引はヒューストン・テキサンズがドラフト4巡目指名権とのトレードでデマリウス・トーマスを獲得した1時間後の出来事だった。イーグルスは以前、トーマス獲得に対する興味を示していたチームだとされている。

イーグルスはトーマスの代わりにテイトを獲得し、層の薄いWR陣を強化した。オルション・ジェフリーとネルソン・アグホローがパスキャッチャー陣の先頭に立ち、フリーエージェント(FA)で移籍してきたジョーダン・マシューズやシェルトン・ギブソン、ディアンドレ・カーターがその脇を固めている。イーグルスはシーズン第2週に足の故障で今季絶望となったマイク・ウォレスの代役となる第3のオプションとしてテイトを手に入れた。今後はスロットでの役割をアグホローとテイトが分担して担うこととなりそうだ。

ここまでの歴史を通じ、フィラデルフィアが攻撃陣の改善を図ってシーズン中に大きなトレードを行ったのはこれが2回目だ。先シーズンの途中、イーグルスはすでにレギャレット・ブラントなどを含め、人数のあふれるランニングバック(RB)陣の中にジェイ・アジャイを加えた。このシーズンは最終的にスーパーボウル制覇という最高の結果となったシーズンだ。

期限切れとなる契約を考慮すると、テイトはイーグルスと1年のレンタル契約を交わすことになるだろう。しかし、現在4勝4敗のイーグルスが残り8試合となったタイミングで大切なドラフト3巡目指名権を放出してまでも30歳のベテランを獲得したということは、チームが現在5勝2敗のワシントン・レッドスキンズやアマリ・クーパーを獲得したダラス・カウボーイズを追い抜いてNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区のトップの座を奪還し、ポストシーズン進出を決めてスーパーボウルの2連覇を本気で狙いに行っていることを意味している。

シーズン第9週がバイウイークとなるため、テイトがイーグルスにアジャストするための時間が残り12日間はある。イーグルスは次戦にプライムタイムでダラス・カウボーイズと対戦する予定だ。

NFLネットワークで解説を務めるダニエル・ジェレマイアはツイッターに「今季終了後、テイトがチームを去るとすれば、イーグルスは2020年ドラフトの3巡目、4巡目指名権を獲得するようだ。ライオンズは遠い未来のドラフトを待つ代わりに、近い未来の指名権を獲得するトレードを成立させた。たくさんのチームが若きQBたちのために武器を欲している・・・テイトは今オフシーズンにビッグマネーを手に入れるだろう」と投稿している。

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