カウボーイズWRクーパー、「レイダースはベストの形で使ってくれなかった」
2018年11月30日(金) 10:38ワイドレシーバー(WR)アマリ・クーパーのトレードがダラス・カウボーイズの今シーズンの流れを変えた。もがき苦しんでいた攻撃陣に加わったクーパーはサードダウンのプレーメイカーとして、また、アウトサイドからの脅威としてチームを活性化させている。クーパーの加入がカウボーイズ攻撃陣を完全に目覚めさせたのだ。
このトレードはまた、クーパー自身の今後のアプローチ方法をも変えたと言えよう。
クーパーは『Yahoo Sports(ヤフー・スポーツ)』のキンバーリー・マーティンに対し、「トレードが自分を変えてくれた気がするんだ、人として少しね」と語っていた。
「オークランドでは心からハッピーだったと言えない」と言うクーパーは、ドラフト1巡目指名権と引き換えに自身を放出したジョン・グルーデンとオークランド・レイダースよりも、カウボーイズの方が自分を生産的に起用してくれるとも明かしている。
クーパーはマーティンに対して次のようにコメントしていた。
「みんなが見ているのとははるかに違った景色を見ているんだ。(レイダースは)“われわれは君よりもっとチームに貢献できる選手を1巡目で指名できる”と言っているようなもんさ。それに関しては複雑な気持ちだったよ」
「もし自分がコーチだったら、自分をこういう風に使うのになあと思うことばかりだった。だから、そういう視点で見ているんだ。 “彼らは自分のことを使える選手だと思っている”とか、“使えない選手だと思われているな”とかではなくてね」
「一度もそういう疑問を抱いたことはなかった。一度たりともだ」
クーパーの考えはそのスタッツが実証している。レイダース時代の15.4%と比較すると、カウボーイズではターゲット率が24.4%に上昇。レシーブヤードは1回のルートランにつき、レイダース時代の1.4ヤードから2.7ヤードへと約2倍も伸びているのだ。
クーパーが攻撃陣に馴染んでから3連勝という波に乗るチームは、勢いそのままに現地29日(木)実施のニューオーリンズ・セインツ戦に挑む。
プロボウルWRをトレードで獲得したことにより、カウボーイズ攻撃陣は1試合につき得点が平均3.5点上昇し、クオーターバック(QB)ダック・プレスコットの平均パスヤードは50.2ヤードも向上した。さらに、プレスコットのパサーレーティングは87.4から102.4へと大幅な改善を見せている。
クーパーはマーティンに対してこのようにも述べていた。
「ちょっとした不満があったという面では、ここでの4試合や自分自身を振り返ってみて、本当にこのトレードが自分を変えてくれた気がするんだ。やる気がなかったというわけではないけれど、今の方がもっとやる気に満ちているし、試合中にもっと楽しもうと思えている。試合に出場し、楽しむという点では本当に自分を変えてくれたよ」
「トレードされると考え始めるんだよ。“何だって起きるんだ”ってね」と語ったクーパーは最後にわざと指を鳴らしながら「そんな感じさ」と述べた。
レイダースを去る前にはクーパーがプレーを楽しんでいないようだといううわさが流れていただけに、今回の明かされた心中は注目に値する。
1つのトレードによって才能あるWRが再生し、不調だったチームの攻撃陣を地区タイトル争いに参加できるレベルにまで立て直したのだ。
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