バイキングス、マンデーナイトの敗戦後にOCを解雇
2018年12月12日(水) 10:52ミネソタ・バイキングスが攻撃コーディネーター(OC)を変更するようだ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地の情報筋の話を元に伝えたところによると、現地11日(火)にバイキングスは攻撃コーディネーター(OC)のジョン・デフィリッポを解任したとのことだ。
クオーターバック(QB)コーチのケビン・ステファンスキーが一時的なOCに昇格し、現在6勝6敗1分けのバイキングスでプレーコールする模様。チームは後にこの動きを認めている。
デフィリッポの解任劇はマンデーナイトに21対7で敗戦したのを受け、プロボウラーのワイドレシーバー(WR)アダム・シーレンがデフィリッポを擁護する発言をした矢先のことだった。
シーレンは試合後、『Pioneer Press(パイオニア・プレス)』に「攻撃コーディネーター(ジョン・デフィリッポ)がいろいろ馬鹿げた話をされていると聞いたが、これは選手の問題だ。選手がプレーを決めなきゃならないんだ。どのようなプレーがコールされようと、そのプレーをまっとうしなくてはならないし、それを成功させる必要がある。それはただ、実行力と11人の選手が正しいことするかに尽きる」と明かした。
気の毒ながら、今回はデフィリッポがぼろぼろの攻撃陣の責任を取ることになった。
バイキングスは今オフシーズンに、パット・シューマーがニューヨーク・ジャイアンツのヘッドコーチ(HC)に就任した後でデフィリッポと契約を交わした。
去年の今頃、QBコーチとしてフィラデルフィア・イーグルスをスーパーボウルに導いたデフィリッポは、最も話題性のあるOC候補として名前が挙がっていた。40歳のOCはクオーターバック(QB)カーソン・ウェンツに年間MVPを獲得してもおかしくないプレーをうながし、ニック・フォールズにスーパーボウルのMVPを獲得させた仕掛け人として広く知られている。
NFLネットワークのトム・ペリセロが2019年のHC候補として注目すべき一人にデフィリッポの名前を挙げてから2カ月もたっていないが、今回の動きでそれもご破産になってしまった。
バイキングスの攻撃陣は6試合連続で24点以上を得点しておらず、1試合平均のトータルヤード数(354.4ヤード)でリーグ17位、パスヤード数(269.0ヤード)でリーグ8位、ラッシングヤード数(85.4ヤード)でリーグ30位、得点(21.7点)でリーグ20位となっている。
ヘッドコーチ(HC)のマイク・ジマーは11日の電話会議の中で、最近の攻撃陣がうまく成長していないと発言し、今後にかけては“少しの緊急さ”を感じていると発言していた。ジマーHCは「今はシーズンを無駄に終わらせたくないと思っている。そうなるかもしれないし、ならないかもしれない。しかし、残っている3試合は非常に、非常に重要であり、われわれはここで良いプレーをする必要がある」と述べている。
シーズン開幕前はスーパーボウル出場候補として期待されていたものの、ここ6試合で4敗を喫しているバイキングスはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)第6シードでのプレーオフ進出がギリギリの状況となっている。
バイキングスの不調なシーズンを通じて、ジマーHCはラン攻撃をしないOCを繰り返し公(おおやけ)に叱責していたようだ。それでも、ランゲームを展開しようとした10日のバイキングス攻撃陣はより貧相なパフォーマンスを展開し、勝敗がほぼ決した“ガーベッジ・タイム”までスコアを得ることができなかった。この結果を受け、デフィリッポによる攻撃陣の指揮は終了となったようだ。
ジマーHCの下でOCが変更されるのは3シーズンを通じてこれで2度目となる。ノーブ・ターナーが2016年シーズン途中で辞任し、シューマーがその後を引き継いでいた。
バイキングス専属の記者であるコートニー・クローニンは『Twitter(ツイッター)』でこのように述べていた。
「ケビン・ステファンスキーにニューヨークでパット・シューマーのOCに就くためのインタビューを受けさせなかった判断について、マイク・ジマーにコンバインで聞いてみた。ジマーはスタッフとして彼をチームに引き留めたかった理由として忠誠心を引き合いに出していた。今、ステファンスキーはずっと挑戦してみたかったチャンス、つまりはプレーコールをするチャンスを得ている」
リーグにおける地位の高さを考慮した場合、次にデフィリッポが着任する場所が一体どこになるのかは非常に興味深い。現在イーグルスの攻撃陣が不調であることから、デフィリッポがまたダグ・ペダーソンのスタッフとして残りわずかなシーズンを過ごしたとしてもさほど驚きではないだろう。
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