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元タイタンズOCラフルアーがパッカーズHC就任へ

2019年01月08日(火) 14:25

マット・ラフルアー【AP Photo/Mark Humphrey】

グリーンベイに新たな指揮官がやって来る。

グリーンベイ・パッカーズはテネシー・タイタンズの元攻撃コーディネーター(OC)マット・ラフルアーを次期ヘッドコーチ(HC)として雇用する予定のようだ。これは現地7日、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じたもの。

信じられないほど早いスピードで出世してきたラフルアーが、パッカーズでついにHCに就任する。ラフルアーはHC1年目のマイク・ブレイベルの下、1年間をタイタンズでOCとして従事したばかりだった。

現在のNFLではロサンゼルス・ラムズやカンザスシティ・チーフスといった形のチームが新たな波となっていることからして、今回の動きには納得がいくだろう。ラフルアーは2017年をロサンゼルスでショーン・マクベイのOCとして過ごし(コールはせず)、2015年から2016年はアトランタ・ファルコンズでクオーターバック(QB)コーチを務めていた。ラフルアーの急速な知名度の上昇はシャナハン家とも関係している。2008年から2009年のヒューストン・テキサンズ時代にカイル・シャナハンとの関係性を築き上げたラフルアーは、その後カイルの父であるマイク・シャナハンがHCを務めていたワシントン・レッドスキンズに移って戦術を学んだ。

プレーコーラーとしてのラフルアーはたった1年の経験しかなく、いくらか未知数な部分も存在する。タイタンズの攻撃陣はアップダウンの激しいシーズンを過ごし、レギュラーシーズンの途中では好調さを見せる場面もあったが、故障者の多発によってQBマーカス・マリオタのパスターゲットは限定されていた。また、フロント陣の不安定さが目立つ場面も多かった。タイタンズがボルティモア・レイブンズに完封(11回の被サック)された試合では、いかにマリオタとラインマンたちとの結束力が欠けているか、そして、レシーバー陣が足を引っ張っているかをよく示した一例でもあった。しかし、プライムタイムに行われたダラス・カウボーイズ戦には勝利し、ラン重視で挑んだジャクソンビル・ジャガーズ戦では希望の光も感じられている。

RBデリック・ヘンリーがシーズン最終月にすさまじい数字を積み重ね、タイタンズにもチャンスが訪れたと思われたが、マリオタが再び負傷したことによってプレーオフ進出の夢は一気にしぼんだ。ラフルアーはブレイン・ギャバートがQBを務める中で指揮を執らざるをえず、何とかうまく展開してはいたものの、タイタンズはシーズン第17週でインディアナポリス・コルツの決戦に敗れ、プレーオフ進出は完全に不可能となった。

マクベイのジャレッド・ゴフに対するアプローチを採用するのであれば、ラフルアーとアーロン・ロジャースとの相性は抜群のように思われる。また、1試合に4回以上起用された場合のRBアーロン・ジョーンズの存在感も気になるところだ。

ラフルアーのキャリアが示しているのは、今回のパッカーズHC就任が後に、天才的人選だったと振り返られる可能性があるということだ。とは言え、攻撃を指揮した経験不足がこの判断をリスキーなものにしているのも確かだ。どちらの解釈が正しいかは時間が経てば判明することだろう。

ラフルアーが雇用されたことで、ジョシュ・マクダニエルはニューイングランドに留まる可能性が高くなった。ラポポートによると、マクダニエルにインタビューを行ったチームはパッカーズしかいなかったとのこと。

ラフルアーの雇用はまた、守備コーディネーター(DC)マイク・ペティーンがそのままのポジションに留まる可能性を高めているようだ。現在、契約下にないペティーンDCはラフルアーのインタビュー中に彼のリストに記載されていた人物であるとのこと。ただし、ラポポートによれば、ラフルアーが最終決定を行うまではペティーンに関する正式な動きは分からないようだ。

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