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アンダーソンとガーリーの活躍がラムズをNFC決勝戦へ導く

2019年01月14日(月) 10:33

ロサンゼルス・ラムズのC.J.アンダーソン【AP Photo/Marcio Jose Sanchez】

スターランニングバック(RB)トッド・ガーリーの代役を務めていたC.J.アンダーソンの活躍はいくらか差し引かれて捉えられていたかもしれない。

レギュラーシーズン終盤にサンフランシスコ・49ersとアリゾナ・カーディナルスを相手に2週間で残した合計299ヤードの記録はすばらしいものだが、さほど大きなニュースとはならなかった。つまりはプレーオフで活躍しなければ意味がなかったのだ。

そして、プレーオフが開始した今がその話をする時だろう。

現地12日(土)に開催されたダラス・カウボーイズとのディビジョナルラウンドでロサンゼルス・ラムズのラン攻撃をけん引したのはアンダーソンであり、48回のランで273ヤードを記録してチームの30対22での勝利に大きく貢献した。約1カ月前まではあまり仕事が与えられなかった体格の良いRBは、23回のランで123ヤード、タッチダウン2回を記録しており、主にショートヤードからのプレー時に突破口を開く役割や得点を決める役割が任されていたが、チームは結果的に2回ほど、早いタイミングでのフィールドゴールの選択を迫られてもいた。

それでも、再びアンダーソンに目を向けたチームはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームへと駒を進めた。

プレーオフゲームでもチームをけん引したアンダーソンだったが、ラムズの激しいラン攻撃はアンダーソン1人によるものではなかった。シーズン第15週以来の出場となったガーリーも、カウボーイズ戦では16キャリーで115ヤード、タッチダウン1回を記録する好パフォーマンスを披露。ガーリーにとって良かったと思われるのは、ここ最近の中ではきわめて状態が良さそうだった点だ。

ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイは「トッドが戻って来てくれて良かったよ。35ヤードのタッチダウン時に見せた彼のランは今までに見てきたものと同じだった。・・・トッドはたくさんの仕事をこなすことができたし、今夜の勝利には欠かせなかった。本当に2人ともすばらしい仕事をしてくれた」と語っている。

ガーリーとアンダーソンのコンビは、コリン・キャパニックとフランク・ゴアの2人が2013年のディビジョナルラウンドでグリーンベイ・パッカーズを相手に決めて以降、初めてとなる2人そろっての100ヤード超えを達成した。より驚くべきなのは、1997年シーズンのワイルドカードゲームでデンバー・ブロンコスのテレル・デービスとデレック・ロバイルが記録して以降、初めて2人の“RB”がプレーオフゲームで同時に100ヤード超えを記録したことだろう。

湿り気のあったフィールドが試合をランゲームへと仕向けたものの、エゼキエル・エリオットにとってこの状況は味方とならず、ラムズはエリオットを20キャリー、47ヤード、タッチダウン1回に抑え込んでいた。その一方で、タックル(T)アンドリュー・ウィットワースやガード(G)ロジャー・サフォルドによるすさまじいプレーが率いた屈強なラムズのオフェンシブライン(OL)はランでの猛攻を加速させた。

37歳のウィットワースにとってポストシーズンでの勝利はキャリア初の出来事であり、ウィニングボールを受け取ったのはガーリーとアンダーソン、そして、ウィットワースだった。

アンダーソンは『NFL Network(NFLネットワーク)』のスティーブ・ワイチに対して「フロントのでっかいやつらが本当によく頑張ってくれたんだ。自分とトッドは正しいスポットを見つけようとしただけさ。トッドが休みたい時には自分が入るし、躊躇(ちゅうちょ)はしないと週を通じて言ってきた」と明かした。

カウボーイズ戦でアンダーソンが猛進した結果、1つ駒を進めたラムズはここ20年間を通じて見られなかった景色をようやく眺めることとなった。

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