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OTの末ペイトリオッツに敗れたチーフスがDCサットンを解雇

2019年01月23日(水) 11:15

カンザスシティ・チーフス【AP Photo/Charlie Riedel】

カンザスシティのディフェンス陣がオーバータイム(OT)でトム・ブレイディを止めることができなかった2日後、ボブ・サットンが解雇されることとなった。

現地22日(火)、チーフスが守備コーディネーター(DC)のサットンを解任したことを発表し、ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードが声明文の中で次のように語った。

「ボブはとても優れたフットボールのコーチであり、すばらしい人間でもある。彼は過去6シーズンにわたってこのチームの成功に大きく貢献してくれた。以前にも言ったように、変化は両者にとって良いことであり、今回もチーフスとボブにとって良いものであると信じている。これは簡単な判断ではなかったが、私が今感じているものの1つに、この動きはカンザスシティ・チーフスが前進していく上でベストなものだという思いがある」

チーフスで長年コーチを務めてきたサットンは2013年にリードが指揮を執り始めたと同時にチームに加わっていた。それ以前のサットンはラインバッカー(LB)コーチ、DC、シニアディフェンスアシスタント、そして、その他のコーチとして13シーズンをニューヨーク・ジェッツで過ごしていた。

過去2シーズンにかけて守備陣が低迷していたにもかかわらず、リードHCはその間もサットンを擁護し続けてきた。2018年シーズンのチーフスはレギュラーシーズン1試合平均で405.5ヤードを許し、この数字はリーグで2番目に多い数字だった。また、1試合平均与得点は26.3点で、これはリーグワースト9位に入る数字となっている。『Football Outsider(フットボール・アウトサイダー)』による“DVOA(ディフェンシブプレーがチームの勝利にどれだけ貢献したかをリーグ平均と比較して求める指標)”では、過去2シーズンのチーフスはいずれもリーグ26位と30位に沈んでいたようだ。

OTの末、トム・ブレイディとペイトリオッツに37対31で敗れたのが最後の一撃となってサットンはカンザスシティでの職を失ったのだろう。チーフスはゲームが決するまでに3回のサード・アンド・10プレーをブレイディに与え、OTでの決勝タッチダウンを含む3連続タッチダウンドライブを許していた。サットンの守備陣は合計524ヤード(248パスヤード、176ランヤード)を許し、サードダウンでは19回中13回の成功を決められ、サックなしのQBヒットはわずか1回を記録するにとどまっていたのだ。

仮にLBのディー・フォードが試合に出場し、試合の流れを変えたと思われるインターセプトを成功させていたとすれば、サットンには2019年シーズンも同じポジションが任されていたのかもしれない。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートはここ数日間にかけて、チーフスがサットンについて選手やコーチと会話し、サットンの適応能力の欠如についてフラストレーションがたまっていることを確認していたようだと伝えている。

パトリック・マホームズ、トラビス・ケルス、タイリーク・ヒルやその他プレーメイカーといった圧倒的な攻撃陣のメンツと、クリス・ジョーンズやフォード(復帰した場合)などの守備選手を携えたチーフスが新たなDC探しを開始している。来たる数週間にかけ、このポジションが候補者にとってかなり魅力的に映ることは間違いない。

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