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フローレスがドルフィンズHCに就任

2019年02月05日(火) 10:31

ニューイングランド・ペイトリオッツのブライアン・フローレス【AP Photo/Charles Krupa, File】

基本的には数週間前からほぼ分かっていた展開ではあったが、ブライアン・フローレスがマイアミ・ドルフィンズの新ヘッドコーチ(HC)に就任した。

ドルフィンズは現地4日(月)、ニューイングランド・ペイトリオッツがロサンゼルス・ラムズを13対3で下し、第53回スーパーボウルを制覇してから24時間も経過しない内に今回の発表を行っている。

チームが発行した公式文書にてドルフィンズのジェネラルマネジャー(GM)クリス・グリアは次のように語っていた。

「ブライアンと面会し、すぐさま2つのことが際立っていると分かった。それは彼のフットボールに関する聡明さとリーダーシップのスキルだ。ブライアンはNFL全体を通じて広く尊敬されている人物。ブライアンによれば、ニューイングランドでは選手人事、攻撃、守備、スペシャルチームとあらゆる面に携わり、選手には勝つために何が必要であるかを説き、理解度を向上させるよう努めてきたようだ。彼の下でプレーしたことがある人や働いたことのある人と話しても、ブライアンのリーダー的資質や選手の力を最大限に生かす能力について良い話を聞く。ブライアンは選手やコーチたちに高いスタンダードを求めるが、それはわれわれが成功するための組織構築を目指す中でのビジョンと完全に一致している」

フローレスは事実上の守備コーディネーター(DC)として1年目のシーズンからペイトリオッツで活躍し、特にシーズン後半の手腕は際立っていた。シーズン終盤の6試合(ポストシーズンの3試合を含む)でのペイトリオッツの1試合平均失点はわずか15.6点であり、超攻撃型のカンザスシティ・チーフスをもAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の頂点から遠ざけた。フローレスが最も輝いたのはHCビル・ベリチックの下で2週間の準備期間を経て臨んだ対ラムズ戦だろう。得点力リーグナンバー2のラムズ攻撃陣を完全に封じ込んだ効果的なフローレスの守備陣には賞賛の声が上がった。ラムズはペイトリオッツの鉄壁の守備陣を相手に3点しか奪うことができなかったのだ。

バラエティーに富んだ守備戦術により、混乱しているようにも見えたラムズのオフェンシブライン(OL)はミドルへのプレッシャーをかけられ、3クオーターを通じてクオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフが本領を発揮することはなかった。ゴフがようやく本調子に戻ってきた際には時すでに遅く、最終的にはコーナーバック(CB)スティーブン・ギルモアによるインターセプトがラムズ逆転の可能性をほぼゼロへと追い込んだ。

今シーズン全体を通じて見てみると、意外にもペイトリオッツ守備陣が残した数字はそこまで高くない。しかしながら、フローレスとその守備陣は互いに意思疎通を向上させ、強固な関係性を築いてチームが地上戦を戦いやすくするように働きかけ、スター選手不在であっても与えられた役割を完璧にこなす職人集団となってきたのだ。このようなアプローチがチームを再びロンバルディ・トロフィーへと導いたとも言えよう。そして、それがまた、フローレスにHC職の機会が与えられた理由でもあるのだろう。マイアミでHCに就任したフローレスが今後もAFC東地区を離れることはない。

フローレスは4日、就任挨拶の記者会見でこのように述べた。

「私はヘッドコーチになることに対して急いではいなかった。本当にだ。ニューイングランドですばらしい職を手にしていたからこそ、焦ってはいなかった。これについては(妻の)ジェニーや家族とじっくり話し合い、“焦ることのないようにしよう。チームにぴったりフィットし、適切な時期でなくてはならない” との結論に至っていた。心が正しいと思えるかどうかも重要だった。(GMの)クリスやスティーブ(オーナーのロス)、トム(ガーフィンケル社長兼CEO)、マット(ハギンス副会長)、ブランドン(フットボール統括部門副社長のショア)と会い、ジェニーも同じことを言うと思うが、私はそのミーティングで本当に興奮したんだ。ここがわれわれの赴くべき場所だと感じた。今、私はこの組織の一員となれて心から感謝している」

「われわれはゲームで勝利するため、勝つ文化を構築するため、そして、ここで勝者となるためにでき得るすべてのことをしていく」

フローレスはアダム・ゲイズがHCとして3シーズンを過ごしたチームを引き継ぐ。ゲイズは2016年にAFCのワイルドカードラウンドに出場したものの、翌年以降の2年間は故障者を多く抱えて負け越しが続いた。2018年シーズンの後半に大失速したことが最後のきっかけとなり、ゲイズ政権は幕を閉じた。

2018年からディフェンスのプレーコーラーとしての役割を担ったフローレスは2011年かからディフェンスのアシスタントとしてペイトリオッツで職務に励み、2016年から2018年まではラインバッカー(LB)コーチを務めた。フローレスがペイトリオッツに関わり始めたのは2004年で、この時はスカウティングアシスタントとして働いている。

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