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撮影の舞台裏を語るNFL100周年記念CM監督

2019年02月07日(木) 10:43

NFL100周年のロゴ【NFL.com】

ゲーム自体は期待されたほどスリリングなものではなかったものの、NFLはスーパーボウルで大勝利を手にしたと言えよう。

なぜかと言えば、リーグがNFL100周年の祝福を見事な形でスタートさせたからだ。第53回スーパーボウル中にリーグが流したNFL100周年記念のCMは見た者すべての心をつかんだ。このCMは『USA TODAY(USAトゥデイ)』が毎年開催する、消費者の投票結果を元にした広告の人気度調査“アドメーター”によって、第53回スーパーボウル中のベストCMに選ばれてもいる。

大絶賛されたCMの監督兼プロデューサーを務めたピーター・バーグが『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートがホストを務めるポッドキャスト『RapSheet and Friends(ラップシート+フレンズ)』にゲストとして登場し、大人気となったCMの秘話を明かした。

ラポポートは『Twitter(ツイッター)』でポッドキャストの内容を紹介している。

「ラップシート+フレンズのポッドキャスト:NFL100周年記念CMの監督を務めたピーター・バーグが、バリー・サンダースがスタントダブル(危険なシーンを代わりに行うスタント)を使うことを拒んだ話や、いかにして撮影を成功させたかについて語ってくれた。・・・また、今回のエピソードではマイク・ガラフォロ(休暇中)の代わりにトム・ペリセロ(@TomPelissero)やジェームズ・パーマー(JamesPalmerTV)が参加し、NFLのCOOメアリー・アン・タークやペンシルベニア州立大学のトレイス・マクソーリー(@McSorley_IX)もゲストに招いている」

多くのアクションが見られたCM内で、レジェンドたちが自分自身でスタントをやりたがるという想定は当然すべきだったのかもしれない。

バーグ監督はラポポートに対し、「何がおかしかったかと言うと、多くの選手たちが“自分のヒットは自分でやる、自分がやるんだ”という風な感じだったことさ。ラダニアン・トムリンソンは実際に自分でヒットしたが、その相手はスタントだった。・・・多くのフットボール選手たちは自分のヒットを自分でやりたがっていたが、彼らもスタントたちの動作を見たら“ワーオ”といった感じだったよ」と明かした。

すばらしいハリウッド映画にはすばらしいスタントたちが付き物であることは皆も理解しているだろう。いろいろな物が置かれたテーブルを、タキシードを着たまま上からダイブして真っ二つに破壊するシーンなど、彼らによって非現実的なシーンも現実的に見せられている。プロフットボールのスター選手であっても、サイドラインで見つめるだけの場面があるということだ。

バーグ監督はまた、撮影時についてこのようにも述べていた。

「選手たちは本当に体格も良いし、タフである。それでも、われわれにはお給料を支払って雇ったスタントたちがいて、彼らはそのような動きをするための訓練を受けた者たちだ。多くのスタントがいたが、彼らはみんなすばらしかった。エンダマカン・スーの横で彼とまったく同じ体格で、まったく同じ格好をしていたスタントダブルを見てほしかったね」

「ボン・ミラーやバリー・サンダースは実際にスタントダブルを使用しなかった。バリーがあのようなスピンムーブやカットを自分でしたいかどうか分からなかったもので、われわれも準備はしていたのだが、彼は“俺に任せろ”といった感じで自らやってくれた。だが、ディオン・サンダースの場合など、実際のCMのように彼らをへたばらせるわけにはいかなかったから、実際のヒットシーンではスタントダブルをかなり使っていたんだ」

CM中のヒットはどれをとってもすばらしかったと言えよう。バーグ監督の作品が記念すべきNFL100周年を最高の形でスタートさせてくれたのは間違いない。

【S】