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ブロンコスがトレードでQBフラッコを獲得へ

2019年02月14日(木) 10:29


ボルティモア・レイブンズのジョー・フラッコ【AP Photo/Don Wright】

ボルティモア・レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーは先月上旬、クオーターバック(QB)ジョー・フラッコが市場に登場する可能性を示唆していたが、今回はまさにそのうわさが現実となった。

現地13日(水)、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは現地の情報筋の話を元にして、レイブンズがドラフト4巡目指名権とフラッコをトレードすることでデンバー・ブロンコスと原則合意したようだと報じた。

ラポポートはまた、現行契約の3年が残っているフラッコはブロンコスとの間でその内容を調整する必要がありそうだとも伝えている。レイブンズとブロンコスはリーグ新年度が開始する来月13日まで(水)まではこの取引に関するコメントを公(おおやけ)にすることはできないが、その日が来ればこの取引も成立しているはずだ。今回のトレードを最初に報じたのは『ESPN』のアダム・シェフターだった。

ボルティモアで11シーズンを過ごした34歳のフラッコがデンバーへと赴く。フラッコはレイブンズを7度ポストシーズンに導き、第47回スーパーボウルではMVPを獲得するパフォーマンスを披露してチームをリーグチャンピオンへと先導した。

2018年シーズンのフラッコは臀部(でんぶ)の負傷によって9試合の先発出場にとどまり、その間に2018年ドラフト1巡目の2人目としてレイブンズに指名された新人ラマー・ジャクソンが台頭した。フラッコが投じたパスの成功率は2013年シーズン以来で最も低い数値となる61.2%を記録し、タッチダウン12回、インターセプトは6回となっている。チームはフラッコの下で4勝5敗をマークした一方、ジャクソンがチームをリードした際にはシーズン終盤にかけて6勝1敗と勢いを取り戻していた。

ビック・ファンジオHC率いるブロンコスと共にフラッコは新鮮なスタートを切る。ファンジオHCは2006年から2009年にかけてレイブンズのコーチングスタッフを務めていたため、フラッコとは旧知の間柄だ。フラッコがNFL入りしたのは2008年のことだった。

2019年シーズンのフラッコはケイス・キーナムを押しのけて先発として開幕を迎える意気込みだ。キーナム自身はチームがQBポジションに何かしらの動きを加えても心配はしていないとも述べている。2018年に2年3,600万ドル(約40億円)の契約で獲得したキーナムだったが、活躍ぶりは予想を下回り、チームは結局3年連続でポストシーズン進出を逃すこととなった。

ラポポートは『Twitter(ツイッター)』で「今後、ブロンコスは2019年に700万ドル(約7億8,000万円)が保証されているQBケイス・キーナムの買い手を探し始めるはずだと私は聞いた。それがもし無理であれば、大幅なペイカットやそのままストレートにリリースとなる可能性が高い。彼ならトップのバックアップになるだろう」と述べている。

ブロンコスのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・エルウェイはペイトン・マニングが引退した2015年以降ずっとQBを捜し続けている。マニングがフィールドを去って以降、ブロンコスはキーナム、トレバー・シーミアン、ブロック・オズワイラー、パクストン・リンチと多数のQBを起用してきた。

今やそのメンバーの仲間入りを果たすフラッコにはデンバーの地で安定感を示すためにあらゆるチャンスが与えられるだろう。

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