ブロンコスWRサンダースは契約の改定を望まず
2019年02月21日(木) 10:58ベテランのワイドレシーバー(WR)エマニュエル・サンダースは、契約の改定はあり得ないと考えているようだ。
ブロンコスがサンダースの契約内容を見直す必要性についてデンバーのラジオ番組が触れたのを受け、サンダースは『Twitter(ツイッター)』で「そんなことは起こり得ない・・・あり得ないぜ・・・」と応じていた。
サンダースのコメントには、ブロンコスがそういった形でアプローチしてきてもペイカットは受け入れないとの意思が含まれていると予想できる。
3,300万ドル(約37億円)の3年契約のうち、あと1年を残しているサンダースは、ブロンコスのサラリーキャップに対して1,293万7,000ドル(約14億3,000万円)のヒットとなっている。
『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によればクオーターバック(QB)ジョー・フラッコのトレードを行う前までは3,752万ドル(約41億6,000万円)のスペース(リーグ13位)を持っていたブロンコスが、キャップのやりくりにおいて本当に苦しい状況に陥っているわけではないだろう。それでも、昨年12月のアキレス腱断裂によって新シーズンの開幕戦は欠場が濃厚のサンダースをカットすることで1,025万ドル(約11億4,000万円)をセーブする動きはチームにとって賢明な判断かもしれない。そのような動きにより、レシーバーポジションには空きが生まれてもくる。
ブロンコスがサンダースに関する動きを急ピッチで進める様子はなく、最低でも回復プロセスが中盤以上になるまで焦ることはなさそうだ。
先シーズンの終盤、サンダースの負傷がブロンコスのパス攻撃の流れを完全に失速させ、サンダースが不在となったチームはシーズン閉幕までに4連敗を喫した。サンダースの負傷が長引き、2019年シーズン中に状態が回復しないと予想されない限り、オフシーズンの早期段階でベテランのWRをカットすることはオンフィールドでのダイナミックさの不足を招くだろう。フラッコといったベテランQBを獲得する一方で、そのベストオプションとなり得るプレーヤーを放出するのは明白な矛盾だ。
恐らく、サンダースは現在のWR市場状況を確認しているはずで、万全な状態にまで復帰した際には市場トップのオプションとなれるかどうかを見極めているところだろう。サンダースがオープン市場に登場した場合、来月32歳となる年齢にもかかわらず、すぐにリスト上のトップWRとなるだろう。サンダースや、あるいはダークホース的存在のタイレル・ウイリアムスのように実力が証明されたプレーメイカーは他にいないと目されている。この冷え切ったWR市場においてサンダースは目玉選手となるはずで、キャップスペースに余裕を持つ多くのチームが獲得に名乗りを上げるだろう。負傷後の状態だけがそのようなプロセスに支障をきたす要素となっている。
ブロンコスはWRポジションにコートランド・サットンを筆頭とする興味深い若きタレント陣をそろえている。しかしながら、状態の良好なサンダースがいなくなったとすれば、攻撃陣がクオーターバック(QB)フラッコを援護する優秀なチェインムーバーを欠くことになる。
ただし、『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロはツイッターで「サンダースのツイートはあったものの、チームは現在までエマニュエル・サンダースに対してペイカットを求める動きは取っていないようだ。ブロンコスは来月にも2019年のオプションを行使すると予想される」と述べていた。
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