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オフェンス再編中のレイダースがベテランOTペンをリリース

2019年03月18日(月) 11:59

オークランド・レイダースOTドナルド・ペン【AP Photo/Jason Behnken】

オークランド・レイダースでの5シーズンを経て、ドナルド・ペンが新たなプレー先を探し始める。複数年をかけたオフェンスの再構築を継続するレイダースが現地16日(土)、オフェンシブタックル(OT)のペンをリリースした。

オークランドでのプレー期間を通じ、ブラインドサイドのプロテクターとしてオフェンシブライン(OL)の要となったペンは、NFLにおける最高のOLマンとの評価を与えられることもあった。タンパベイ・バッカニアーズがペンをフリーエージェント(FA)市場に放った後の2014年に、レイダースがペンと契約を交わしている。この動きが当時のジェネラルマネジャー(GM)レジー・マッケンジーによる見事な一手であったことは、ペンがその後の4シーズンにかけてわずか2試合の欠場で相手からのサックを16回に抑え込み、14年間も届かなかったプレーオフ進出に貢献したことからも分かるだろう。ペンの努力の結果は複数回のプロボウル選出や、2017年に締結した2年1,870万ドル(約20億8,000万円)の契約にも反映されている。

しかしながら、ヘッドコーチ(HC)ジョン・グルーデンの就任に伴い、オフェンスにおけるペンの役割は変化した。グルーデンHCは2018年ドラフトの1巡目でレフトタックル(LT)コルトン・ミラーを指名し、ペンをライトサイドへと移動させたのだ。2018年シーズンのペンは股関節の故障によって4試合の出場にとどまったが、これは12年のキャリアを通じて初めてペンが経験する長期離脱だった。

今オフシーズンのレイダースはブラインドサイドの新たなプロテクターとなる6,600万ドル(約73億6,000万円)のトレント・ブラウンを獲得するための資金集めの一環としてオールプロのガード(G)ケレチ・オセメリーをニューヨーク・ジェッツとのトレードで放出し、これに加えてペンをリリースしたことでOL陣の中核を分散させた。

グルーデンHCはチームの声明文の中で「われわれはドナルド・ペンを恋しく思うことになる。タンパベイでは若き選手の彼を指導し、彼はフィールド上のすべてを吸収して実力を培った。私はここオークランドで彼と再び戦うことができラッキーだったとも言える。彼がチームにもたらしてくれたタフネスや情熱が恋しくなるはずだ。彼と彼の家族が今後も健闘してくれることを心から願っている」と述べていた。

一方のペンは、SNSを通じて「信じられないような1つのチャプターだった。ここ5年は人生の中でも最高の時間だったと思うし、大切な思い出として一生忘れないだろう。このゲームはクレイジーな旅路でもあるが、自分は無条件でそれを愛しているんだ。キャリアの新たなチャプターを楽しみにしている――まだまだフットボール欲が有り余っているんだ!」と語っている。

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