ペイトリオッツTEグロンコウスキーが引退を発表
2019年03月25日(月) 09:40タイトエンド(TE)のロブ・グロンコウスキーがフットボールフィールドに別れを告げる。
ニューイングランド・ペイトリオッツのTEは現地24日(日)、9シーズンを過ごしたNFLを引退することを『Instagram(インスタグラム)』で発表し、次のように述べた。
「すべてはNFLドラフトで夢が叶った20歳の時に始まった。そして、あと数カ月で30歳となる自分は今、人生において最も重要なことを決意しているのではないかと思う。今日、自分はフットボールのゲームから身を引くことを宣言する。クラフト氏やコーチのベリチックが2010年のドラフトでこんな自分に与えてくれたチャンスを本当に感謝している。過去9年を通じた人生における経験はフィールドの内外を問わず、すばらしいものだった。出会えた人たち、築けた関係性、関わることのできたチャンピオンシップなど、このニューイングランド・ペイトリオッツのオーガニゼーション全体に、すべての機会や自分が得られる人生最高の価値を与えてくれたことをただただ感謝している」
「最上級の組織の一員になってからというもの、信じられないほどのサポートをしてくれた世界中にいるペイトリオッツネーションのすべての人にも感謝している。ありのままの自分、そして、最大限の努力をしてベストプレーヤーになろうとした自分の努力を認めてくれたみんなに感謝している。しかしながらもう、ニューイングランド・ペイトリオッツのオーガニゼーション、ペイトリオッツネーション、そして、ファンの全員が自分の人生の残りも心の支えになってくれるのを知りながら、心からの笑顔とともに前へと歩んでいく時が来た」
「こんなにも確立したオーガニゼーションでプレーできたことや、成功を収め、それを継続し続けることができたことは本当に光栄なことだった。現在や過去も含めたすべてのチームメイトにも、毎年チームを特別なものにしてくれてありがとうと言いたい。絶対にみんなを恋しく思う。この旅路に関わったみんなに、また、信じられないほどすばらしい思い出たちに乾杯。そして、まだ見ぬ不確かな未来に“大”乾杯」
第52回スーパーボウルの敗戦後から去就について静かに思い巡らせていたこともあり、2017年シーズンが終わって以降、ペイトリオッツの偉大なTEの周囲では常に引退の2文字がうわさされていた。
その1年後の第53回スーパーボウルウイーク中、2019年シーズンのプランについて問われた際のグロンコウスキーは、そのビッグゲームが自分にとっての最終戦となるかどうかについてはっきりと言及することはなかった。残念ながら結局、そのうわさは現実となった。
9年の現役生活を通じ、グロンコウスキーはレシーバーとブロッカーを同時にこなす球界最高峰のTEとしてリーグを支配した。体格とスキルのユニークなコンビネーションによって“止めることができない者”へと化したグロンコウスキーは、9シーズンの中で4度も1,000レシービングヤードを超えてきた。2011年に記録したリーグトップとなる17回のタッチダウンを含め、グロンコウスキーはプロ入り後の3年間で38回のタッチダウンを積み上げている。
グロンコウスキーはキャリア通算でレシーブ521回、7,861レシービングヤード、タッチダウン79回をレギュラーシーズンで記録し、ポストシーズンの合計16試合ではレシーブ81回、1,163レシービングヤード、タッチダウン12回を記録した。
プロボウル5度、オールプロ4度選出のグロンコウスキーはキャリアを通じてレギュラーシーズンには最大で144試合に出場可能だったが、腰、足首、臀部(でんぶ)、前腕、膝、頭部の負傷など、度重なるケガによってフィールドから姿を消すシーンも多く、合計29試合に欠場している。とは言え、身体にはたくさんの傷跡やあざがあるものの、グロンコウスキーが相手に打ち負かされることはほとんどなかった。
クオーターバック(QB)トム・ブレイディ時代後期において、グロンコウスキーはペイトリオッツが常勝軍団となるための重要な要素だった。
ペイトリオッツにはTEポジションの穴を埋める必要性が生じているが、リーグ最高峰の先発TEが作った穴を現在リーグに在籍する他のTEで埋めるのはかなり厳しいはずだ。
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