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Sトーマス、「いつの日かの引退はシーホークスで」

2019年04月12日(金) 11:17

アール・トーマス【AP Photo/Elaine Thompson, File】

アール・トーマスはボルティモアに引っ越したものの、少なくとも心の一部はシアトルの地に残っているようだ。

オールプロのセーフティ(S)トーマスはシアトル・シーホークスのメンバーとしてプレーした最終戦で、自軍のサイドラインに向かって中指を立てるジェスチャーをしたかもしれない。しかしながら、トーマスにはもう、そのシアトルでの終わり方にまつわる苦い思い出は残っていないようだ。

トーマスは現地10日(水)、TV番組『The Rich Eisen Show(ザ・リッチ・アイゼン・ショー)』の中でNFLを引退する際には最後に古巣のシーホークスと契約を結び、シーホークスの一員として引退することを希望していると述べていた。

トーマスは「自分は“シーホーク”として引退する姿をイメージしている。関係が断絶したわけでは決してない。自分はまだ前のチームメイトたちが大好きだ。1日契約のような形でシーホークスと契約することを夢見ているし、自分のジャージがチームに飾られてほしいとも思っている」との思いを明かしている。

トーマスはシアトルで9シーズンを過ごし、その間にオールプロに3回、プロボウルには6回も選出された。リーグ全体から鉄壁と称された“リージョン・オブ・ブーム”ことシーホークスディフェンス陣の中心的選手として活躍したトーマスは、チームが第48回スーパーボウルを制覇するまでの間、ずっとミドルフィールドを制圧していた。

29歳のSは先月にボルティモア・レイブンズと4年5,500万ドル(約61億円)の大型契約を締結している。

シーホークスがトーマスの希望する契約に応じず、時が経つにつれてチーム内部とトーマスの関係性は冷えきっていった。しかし、トーマスは前述の番組の中で、それがビジネスの一部であったことは理解しているとも述べている。

シアトルでの最終戦でヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルに向けて見せたそのジェスチャーについて、最後にトーマスはこのように語った。

「あの時、自分のチームに対しての感情はかなりヒートアップしていたし、かなりいら立っていた。けれども、レイブンズが自分のことを信じて、このような大きな契約を結んでくれたことを神に感謝している。すべての事は忘れてしまいたいと思っているし、今はすぐにでも新たなチームメイトたちやチームに馴染むことに集中したい。それでも、シアトルで経験してきたすべてや自分がチームに与えてきたものを考えると、やはり敬意が足りていなかったのではないかと感じた。だが、それもビジネスだ。チームはラス(ラッセル・ウィルソン)やフランク・クラーク、ボビー(ワグナー)といった選手たちに支払わねばならなかったんだ。彼らが当然そうなるのは分かっていた」

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