ブラウンズGM、「RBジョンソンには“重要な役割”がある」
2019年04月19日(金) 12:03ランニングバック(RB)デューク・ジョンソンはチームに対して自身のトレードを要望していた。ただし、クリーブランド・ブラウンズの責任者はまだそのリクエストを容認する準備をしていないようだ。
現地18日(木)、ドラフトを前にしたプレスカンファレンス中、ブラウンズのジェネラルマネジャー(GM)ジョン・ドーシーは記者に対してジョンソンを“チームが今後も必要とするメンバー”として見ていることを明かした。
ジョンソンは今オフシーズン、チームがカリーム・ハント(8試合の出場停止処分を受ける予定)を獲得した後にトレードを要求していた。ニック・チャッブが先発予定となっていることもあり、パスキャッチのうまいRBのジョンソンはクリーブランドでの自身のプレー機会が制限されると見ているようだ。ジョンソンはチームのオフシーズンワークアウトにも参加していない。
しかしながら、ドーシーGMは新ヘッドコーチ(HC)フレディ・キッチンズ率いるオフェンスの中でジョンソンには役割があると主張している。
ドーシーGMは『Akron Beacon Journal(アクロン・ビーコン・ジャーナル)』を通じ、「フレディや他のコーチングスタッフと話し合うと、彼らはこのオフェンスの中でデュークを今後も重要なパーツとして見ていたんだ」と明かした。
ドーシーGMはさらに、「彼はこのオフェンス内での役割を理解しているし、それこそが重要だ。なぜなら、みんなも知っているが、デュークは本当に才能のあるプレーメイカーだからだ。私は毎週日曜日に彼をフィールドで見るのを楽しみにしている」とも述べていた。
ブラウンズはここまでデュアルスレットのRBをうまく扱ってきてはいるが、マーケットはドーシーGMの思い通りにはいっていないようだ。ジョンソンへの固執を示唆することは、トレードマーケット内での価値の高まりを期待した作戦のようにも思われる。ブラウンズは十中八九、少なくとも来週のドラフトまではベストなオファーを待つことになるだろう。ドーシーGMの手にはまた、ハントの出場停止処分明けまで、あるいは、今秋のトレード期限ぎりぎりまではジョンソンをチームにかくまっておくという選択肢もあるはずだ。
そもそもだが、レシーバーとしてもラインアップに加わることのできるRBジョンソンはブラウンズのバックフィールドに多様性をもたらせるプレーヤーだ。25歳のジョンソンは2017年シーズンに1,041スクリメージヤード、合計7回のタッチダウンをマークしていた。ドーシーGMは昨年夏、ジョンソンに対して3年1,560万ドル(約17億5,000万円)の契約を提示してその活躍を評価していた。現時点で、ジョンソンの放出によってブラウンズがサラリーキャップ上で得をすることはなく、ブラウンズがドラフト前にジョンソンを手放す理由はほぼないと言っていいだろう。
先シーズンはチャッブが主なボールキャリアーを担ったことで、ジョンソンの役割が縮小していた。トレードリクエストからは、キッチンズ政権となってもその状況は改善しないと見ているジョンソンの心境が窺(うかが)える。
トレードがシーズン後半に実現する可能性はあるだろう。しかしながら現時点で、適正なオファーがなかった場合はブラウンズがジョンソンを放出するメリットはない。ドーシーGMのコメントを考慮すると、まだ他チームからそのようなオファーは来ていないようだ。
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