殿堂入りDEマーチェッティが93歳で死去
2019年05月01日(水) 11:58NFL界とボルティモアの街が伝説的なプレーヤーを失った。
ボルティモア・レイブンズは現地30日(火)、プロフットボール殿堂入りしているディフェンシブエンド(DE)ジーノ・マーチェッティが93歳でこの世を去ったことを明らかにした。
レイブンズは『Twitter(ツイッター)』で「ボルティモア・レイブンズからジーノ・マーチェッティに対する声明文」と投稿し、マーチェッティへ追悼の辞を述べた。
「困っているたくさんの人に手を差し伸べた心の大きい偉大なジーノ・マーチェッティはボルティモアのアスリートとして、また、フットボールの歴史上の人物として最高峰の選手でした。ボルティモアの地で愛されながら、フットボール殿堂入りしたジーノはわれわれのコミュニティを愛し、そして、ファンたちは彼にとって特別な存在ともなりました。われわれの思いや祈りはジーノの妻であるジョアンとマーチェッティ家と共にあります。過去23年間にわたってレイブンズに示してくれた愛情と敬意に心から感謝いたします」
Statement from the Baltimore Ravens on the passing of Gino Marchetti: pic.twitter.com/ssyBqH0ZPu
— Baltimore Ravens (@Ravens) 2019年4月30日
マーチェッティは1952年にダラス・テキサンズでキャリアをスタートさせ、プロの世界で14シーズンを過ごした。ボルティモア・コルツで13年間におよぶ生産性の高いパフォーマンスを披露したマーチェッティは1982年にサックが正式なスタッツとなる以前からエリートパスラッシャーとしてリーグ最高峰のプレーヤーとなっていた。
身長約193cm、体重約111kgのマーチェッティが現役時代に見せたパフォーマンスは衝撃的でもあり、オールNFLに9度の選出、プロボウルには11度の選出、さらに、NFL開始から50年を通じた中でのベストDEにも選ばれていた。
161試合でプレーし、そのうち151試合で先発出場したマーチェッティは1972年に殿堂入りを果たした。
『Pro Football Hall of Fame(プロフットボール・ホール・オブ・フェイム)』の社長兼CEOのデイビッド・ベイカーは声明を発表し、次のように述べていた。
「ジーノ・マーチェッティは1950年代と1960年代でのキャリアを通して偉大なボルティモア・コルツのリーダーとしてフットボールフィールドを支配していた。彼の容赦ないプレースタイルは彼自身をすばらしい選手にした成功への強い願望や情熱、決心の強さを表わしている。そのような特徴は彼が引退した後にビジネスの成功者となった所以(ゆえん)でもあろう。充実した人生を送ったジーノ・マーチェッティの伝説はオハイオ州カントンに永久保存され、何世代にもわたるファンにとってのインスピレーションとなるだろう」
NFLでプレーを始める前のマーチェッティは第二次世界大戦時、米陸軍に所属して欧州に滞在していた。後にマーチェッティはその当時を“人生を変えた”経験だったと振り返ったという。
プロフットボール・ホール・オブ・フェイムはツイッターで「われわれはホール・オブ・フェイマーのジーノ・マーチェッティが93歳でこの世を去ったと言う訃報を聞き、深い悲しみを感じてる#RIP」と投稿。
コルツのジム・アーセイオーナーもまた、ツイッターで「ご冥福をお祈りする。移民の子息であり、ナチスとのバルジの戦いを経験したベテランでもあるマーチェッティは試合の中ですばらしい選手の1人だった。ジーノはテレビ放送された“新たなスポーツ”に国家の注目を集める際に一役買った選手だった」と投稿していた。
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