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有名なビルズファン、“パンチョ・ビラ”氏が闘病の末に永眠

2019年05月15日(水) 11:00

2018年ドラフトに登場したパンチョ・ビラ氏【Aaron M. Sprecher via AP】

バッファロー・ビルズのコミュニティは現地14日(火)に亡くなった熱狂的なファンの1人の死を悼んでいる。

“パンチョ・ビラ”として知られた生粋のビルズファンであるエズラ・カストロ氏が14日の朝、長きにわたるガンとの闘病生活の末に亡くなった。残された家族が39歳だったカストロ氏の訃報を『Twitter(ツイッター)』でこのように伝えた。

「今朝、“パンチョ・ビラ”こと親愛なる兄弟を亡くし、わたしたちは傷心しています。この旅路の途中でいただいたすべての愛やサポートに対して心から感謝し、これからもずっとその感謝の気持ちを忘れることはありません。エズラは家族や彼を愛した人たちによって看取られました。この度、この悲しみを嘆く間、私たちのプライバシーを守っていただきたくお願い申し上げます」

ビルズの共同オーナーであるキム・ペグラもまた、ツイッターを通してカストロ氏の死を悼んだ。

「パンチョは私やビルズ・マフィア(ファンたちのこと)にとってポジティブな影響とエネルギーをもたらす支柱のような方でした。彼はわがチームに計り知れないほどの刺激を与えてくれる人物でもありました。彼との時間を過ごし、彼のことを知ることができた私は幸運だったと言えます。彼のお子さんたちや友人、家族に対しお悔やみを申し上げます。ビバ・ロス・ビルズ!」

地方紙『The Buffalo News(ザ・バッファロー・ニュース)』によると、テキサス出身でありながらビルズ・マフィアの中で一目置かれていたカストロ氏は、2017年シーズン中に脊椎にガン性腫瘍が見つかった後、ビルズコミュニティの中で勇気の象徴となったという。ビルズのファンたちは2017年12月にカストロ氏の治療費に充てる300万円以上を集めようと『GoFundMe(ゴー・ファウンド・ミー)』というホームページを作成して寄付を募った。今月14日の時点で、すでに約500万円以上が集まっていた。

闘病生活中だったにもかかわらず、カストロ氏は過去2年間のドラフトに登場している。2018年はビルズファンの一団を率いてAT&Tスタジアムを訪れ、ビルズの元スーパースターであるアンドレ・リードやフレッド・ジャクソンによってステージ上へ呼ばれたカストロ氏がビルズの3巡目指名選手であるハリソン・フィリップスの名前を発表していた。

2019年ドラフトに先立って、入院中だったカストロ氏はホスピスケアに入ることとなっていた。ジェネラルマネジャー(GM)のブランドン・ビーンは全体9位指名となるエド・オリバーの発表の前にカストロ氏に電話し、カストロ氏からオリバーの名前を読み上げてもらった。ディフェンシブライン(DL)マンのオリバーはその後、すぐにテキサス大学サザンウェスタン・メディカル・センターを訪れ、カストロ氏との面会を果たしている。

ビルズはツイッターにカストロ氏の動画を投稿した。

「正真正銘のビルズファン、われわれにとって刺激的な男。君がいないなんて寂しいよ、パンチョ・ビラ。#VivaLosBills #BillsMafia」

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