ニュース

ジェッツがGMマッカグナンを解任、当面のGM代理はHCゲイズ

2019年05月16日(木) 10:29

ニューヨーク・ジェッツ【AP Photo/Bill Kostroun】

ニューヨーク・ジェッツがフロントオフィス改革を行った。

ジェッツは現地15日(水)、ジェネラルマネジャー(GM)のマイク・マッカグナンを解任し、今年からチームのヘッドコーチ(HC)に就任したアダム・ゲイズを臨時のGMに指名した。

ジェッツのオーナー兼CEOのクリストファー・ジョンソンが『Twitter(ツイッター)』でマッカグナンGM解任について次のような声明を発表している。

「今朝、私はマイクに対して即時的にチームのジェネラルマネジャーとしての任を解くと伝えた。過去の4シーズン、とりわけ、ここ数カ月を通じてマイクはチームの戦略的ビジョンを遂行する際に尽力してくれた。しかしながら、今後のニューヨーク・ジェッツにとって利益をもたらす最善策を考え、熟慮した結果、私は変化を起こすことに決めた。すぐにでも新たなジェネラルマネジャー探しを開始する。その間、一時的にアダム・ゲイズが臨時GMを務めることとなる。在任期間中に尽力してくれたマイクには感謝したいし、彼と彼の妻のベティには今後も幸多からんことを願っている」

ゲイズHCが長くGMを務めることはないだろう。ゲイズとのつながりがあることから、フィラデルフィア・イーグルスで選手人事の副社長を務めているジョー・ダグラスがマッカグナンに次ぐジェッツの新たなGM候補に挙がっているようだ。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによると、ジェッツの1年目HCであるゲイズは次のGM採用に深く関わるだろうとのことだ。

本来であればマッカグナンにはあと2年の契約が残っていた。

この突然の解任はマッカグナン元GMがゲイズをHCとして採用するプロセスに参加してから4カ月後の出来事だった。

マッカグナンとゲイズは最初から反りが合わなかったと言われている。ドラフト期間中からドラフト後にかけ、フリーエージェント(FA)に関する決定の際に両者の間に亀裂が生じているとも報じられていた。しかし、マッカグナンとゲイズは共にそれらの主張を頭から否定しており、それはつい先週の金曜日にも同じだった。とは言え、結局のところは火が起きずして煙は立たたないということだろう。

ジェッツのGMとして約4年強を過ごしたマッカグナンは2015年にトッド・ボウルズを採用し、彼とタッグを組んでからジェッツを4年で24勝40敗というなんとも言えない成績に導いていた。2人が主体となった過去3シーズンを通じてジェッツはリーグで唯一、1シーズンに6勝以上を記録できなかったチームとなっている。

今後のマッカグナンはFA市場では失敗し、ドラフトではレナード・ウイリアムスやジャマール・アダムス、サム・ダーノルド、また、今年のクイネン・ウィリアムスといったトップ10の選手を指名するイメージの人物として覚えられるだろう。

“サンズ・オブ・アナーキー”とも呼ばれたリーグ屈指のディフェンシブライン(DL)が解体する過程を監督したマッカグナンは、ディフェンシブタックル(DT)ムハマッド・ウィルカーソンと大型契約を締結した結果、彼をわずか2年でカットし、シェルドン・リチャードソンに関してはトレードで放出、さらに、デイモン・ハリソンはFA市場に逃がしていた。

マッカグナンの名前はまた、周囲から好まれなかった2016年ドラフト2巡目でのクリスチャン・ハッケンバーグ指名の一件でも思い出されるだろう。ペンシルベニア州立大学出身のクオーターバック(QB)には複数のドラフトアナリストたちから指名すべきでないとの評価が下されていた。ベテランバックアップQBのライアン・フィッツパトリックやジョシュ・マッコウンの代わりとして見られたものの、ハッケンバーグがレギュラーシーズン中にフィールドに立つことは1度もなく、その状況はチームの負けが込んだとしても変わることはなかった。なお、ハッケンバーグは2018年に条件付きドラフト7巡目の指名権とのトレードでオークランド・レイダースへと移籍している。

しかしながら、GMの解任が残したポジティブな遺産と言えば、2018年ドラフトで指名したフランチャイズの流れを変えるかもしれないQBダーノルドのことだろう。わずかな踏ん張りを見せたジェッツは2018年のドラフトで全体6位の指名権を獲得していた。しかしながら、マッカグナンはインディアナポリス・コルツとのトレードで全体6位の指名権に2018年と2019年の3つの2巡目指名権を譲渡してコルツの全体3位指名権を獲得し、ダーノルドを指名していた。

ダーノルドがジェッツにとっての救世主となり、マッカグナンが他にもドラフト上位で指名したアダムスやクイネン・ウィリアムス、そして、大枚をはたいて獲得したフリーエージェント(FA)選手たち(リビオン・ベル、トラメイン・ジョンソン)がプロボウルに選ばれるほどの活躍をすれば、勝てなかった過去の時代も今このために必要だったのだと元GMの手腕は評価されるだろう。マッカグナンによる功績が記録に残ることはないとしてもだ。

マッカグナンに関して確かなことは、彼の労が在任中に報われることがなかったということだ。マッカグナンの解任によってジェッツ史の中で1つの時代が幕を閉じたのである。ニューヨークにおける新章はダーノルド、ゲイズHC、そして、今後指名されるだろう新たなGMと共に始まるのだ。