ニュース

“オーガスタの沈黙”に試されるベアーズキッカー陣

2019年06月06日(木) 13:07


シカゴ・ベアーズのコーディ・パーキー【AP Photo/David Richard】

シカゴ・ベアーズのキッカー争いが新たな月を迎えた今、コーチ陣は例を見ない圧迫戦略をとった。その手法はソルジャー・フィールドのスタンドではなく、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブのギャラリーがゴルファーを見守る際のマナーから借りたものだ。

ベアーズのスペシャルチームコーディネーターであるクリス・テーバーは現地5日(水)、オフシーズンプログラムにおいてフィールドゴールの機会があった際、3人のキッカーを“オーガスタの沈黙”というコードネームの下で競わせているとレポーターに明かしている。

テーバーは『ESPN』のジェフ・ディッカーソンに「誰もしゃべらない」と説明した。

「われわれは“オーガスタの沈黙”をやっている。素晴らしいよ。私は人々から大声で叫ばれるのに慣れている。つまり、娘たちや妻からどやされるのでね。慣れているんだ。だが、静まりかえっていると、全く違った感覚だ。(ベアーズのヘッドコーチであるマット)ナギーと私はこのことを話していた。別物なんだ」

キッカー(K)コーディー・パーキーの失敗によってパーキーのキャリアとベアーズのシーズンが終了して以来、チームはその代役を探し求めてきた。8人のキッカーをルーキーミニキャンプに迎え入れたベアーズだが、そこから選択肢をクリス・ブリューイット、エリオット・フライ、そしてオークランド・レイダースからトレードで獲得したエディー・ピニエイロに絞っている。

「この3人にできる限りのプレッシャーをかけている。われわれはチームと一緒に“オーガスタの沈黙”をここでやって、それは薄気味悪いほどだ」とナギーHCはコメントした。

こういったプレッシャーはベアーズの本拠地ソルジャー・フィールドでの試合で応用できるかもしれない。ホームの観衆はゲーム後半のフィールドゴールアテンプトで、ランボー・フィールドやU.S.バンク・スタジアムといった敵地にいるときよりさらに緊迫しがちだ。昨シーズン、パーキーはホームでフィールドゴールを5回、エクストラポイントを2回失敗し、アウェー戦ではそれぞれ3回と1回のミスを犯している。

2018年シーズンの敗退を精査したベアーズは、キッカーポジションを正しく整えるためにあらゆる手を尽くそうとしている。2019年の先発キッカーがいつ決定するかはチームにも分かっていないが、少なくともデッドラインがあることをベアーズは把握している。

「グリーンベイとのサーズデーナイト(グリーンベイ・パッカーズとのレギュラーシーズン開幕戦)には必ず誰かを立てなくてはならない。それについては悪い感覚ではないね」とテーバーは話した。

【A】