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勝負弱さからの脱却を目指すQBカズンズ

2019年06月13日(木) 15:51


ミネソタ・バイキングスのカーク・カズンズ【AP Photo/Bruce Kluckhohn】

8,400万ドル(約91億円)で契約を結んだクオーターバック(QB)カーク・カズンズのミネソタでの1年目は、それに見合うものではなかった。

カズンズは2018年にパスコンプリート(425回)、パスアテンプト(606回)、コンプリートパーセンテージ(70.1%)、パッシングタッチダウン(30回)と数々のキャリアハイを記録したものの、バイキングス自体はごく平均的な成績(8勝7敗1分)を残すにとどまっており、カズンズはスパートをかけながらも重要なシーズン終盤にスローダウンしていた。

カズンズは重要な局面での欠点とされる部分に気づいており、自身の試合運びを改善し、チームを新たなレベルに連れていくとバイキングスのミニキャンプ2日目だった現地12日(水)に意思表明している。

「次のレベルっていうのは、実際、とにかく勝つことだと思う。僕はこれまでのキャリアでほとんど5割のQBだから、目指すべきはそんなところじゃないし、そんな理由で呼ばれたわけでもなければ、これでは皆をワクワクさせられない」

「僕がうまくプレーできなくて、成績が華々しくもないのに僕らが今年プレーオフで何度も勝つことができれば、僕が新たなレベルに行ったということだし、自分がやったという感触がなくても勝っているなら、それが次のレベルのクオーターバックのあり方だということ。2018年にベストのシーズンを過ごしてもチーム成績が8-8なら、次のレベルには行っていない。それが現実さ」

実際、スターターとしてのカズンズは平均を下回っている。カズンズの所属チームはカズンズが先発した73試合で34勝37敗2分という数字を残している。8,400万ドルのプレーヤーにとってさらに忌むべき記録として、プレーオフでの勝利は0となっている。

カズンズには2017年にジャーニーマンのQBケイス・キーナムと共にNFCタイトルを勝ち取ったバイキングスをさらに上向かせることが期待されていた。しかし、バイキングスが勝てばプレーオフ進出というシーズン第17週のシカゴ・ベアーズ戦にホームで臨んだ際、カズンズはわずか132パッシングヤード、33回のアテンプトで得点1回にとどまり、タッチダウン2回分の差で敗北している。

このオフシーズンにバイキングスはコーチ陣を一新しており、元デンバー・ブロンコスのゲイリー・キュービアックをオフェンシブアドバイザーに迎えたほか、1年目のオフェンシブコーディネーター(OC)ジョン・デフィリッポの後釜にケビン・ステファンスキーを据えている。

ステファンスキーが指揮を取り、キュービアックを擁する状況で、いくつかの専門用語を除けば大きな違いがあるわけではない。それでも、バイキングスの新OCは新天地に馴染んだカズンズが今季により前進すると感じている。

「チームメイトと一緒に1年を過ごしたのは大きいし、それぞれのレシーバーやタイトエンドのニュアンスについての理解も深まり、彼らがどういったルートをたどるかも分かっているわけだ」とステファンスキーは述べた。

「それがまさに、われわれが昨年にプロセスを加速させようと努力していた部分だ。それができる部分がかなり大きい。彼がこのプラクティスフィールドに出て、特にレシーバーたちの一連の知識を持っていることが本当に役に立つ」

カズンズが今季のミネソタで打ち払わなければならないイメージは多い。カズンズは重要な局面で力を発揮できず、プレッシャーがかかるときには “5割のクオーターバック”と評されてきた。カズンズはいいスタートを切っている。結局のところ、変化への第一歩とは、気づき、受け入れることなのだ。

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