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敗北の録画を繰り返し見てモチベーションにするベアーズ

2019年06月21日(金) 10:27


シカゴ・ベアーズのコディー・パーキー【AP Photo/Nam Y. Huh】

心痛からチームを立ち直らせて未来に集中するために、苦々しいプレーオフ敗北を収めたテープなど捨ててしまうコーチもいる。しかし、マット・ナギーはそういうタイプではない。

ランニングバック(RB)タリク・コーエンが明かしたところによれば、シカゴ・ベアーズのヘッドコーチ(HC)であるナギーは、苦しみを思い出させるべくプレーオフでフィラデルフィア・イーグルスに敗れた際の映像を何度も再生しているようだ。

「チーム全体が見られるように、彼は朝のチームミーティングでそれを見せるんだ」とコーエンは『Mad Dog Sports Radio(マッド・ドッグ・スポーツ・ラジオ)』で話している。

相手ディフェンダーのわずかなタッチによって誘発されたキックミスでベアーズの2018年シーズンは終了した。クオーターバック(QB)ミッチェル・トゥルビスキーがベアーズを進軍させて逆転のチャンスを作ったものの、フィールドゴールの失敗によってチームは敗北を喫している。

コーエンは「彼は試合のラスト数秒を見せたいだけなんだ。彼は観客のリアクションやサイドラインからの俺たちのリアクションを見せ、ただ“この痛みを決して忘れるな”と言うだけ。分かると思うけど、俺たちだってあの場所に戻って違う結果をつかみたい。だから、そうやって僕らを駆り立て、毎日のプラクティスをやり遂げるモチベーションにしているんだ」と説明した。

フィールドゴール失敗に注目が集まっているものの、3クオーターのほとんどにわたって攻撃陣は攻めあぐね、ディフェンスはイーグルスQBニック・フォールズの最後のタッチダウンドライブを止めることができなかった。ベアーズにはファイナルドライブまでにゲームの流れを変えるチャンスがたくさんあったのだ。

ナギーHCは辛い記憶を思い出させることがオフシーズンを通して選手たちのモチベーションになることを願っている。コーエンはさらに次のように語った。

「俺たちには間違いなく欠点があった。もっといいチームだと感じているし、プレーオフでもっと上にいけたはずだ。でも、それが間違いなく今年の俺たちを駆り立てている。ナギーコーチはそれを忘れさせないようにしているんだ。彼はよくあの時起こったことを俺たちに見せ、俺たちはそれで駆り立てられる。俺たちはただもう一度戦う準備を整えているんだ」

多くの成功譚が、惨めな敗北から始まっている。ベアーズは虚しくボールが跳ね返ってきたときの失望を、ロンバルディートロフィーに至る2019年のサクセスストーリーにつなげようとしているのだ。

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