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第1週の計時ミスに「ありえない」とセインツQBブリーズ

2019年09月11日(水) 14:23

ニューオーリンズ・セインツのドリュー・ブリーズ【AP Photo/Bill Feig】

NFLが再びメルセデス・ベンツ・スーパードームで判定ミスを犯した。ただし、少なくとも今回はニューオーリンズ・セインツが勝利している。

NFLオフィシャル部門上級副社長のアル・リベロンは現地9日(月)にセインツが30対28でヒューストン・テキサンズを下した試合の後、試合時間の管理ミスでセインツが前半の最後に15秒を失っていたことを認めた。

セインツが14対3でテキサンズを追いかけていた際、セインツのクオーターバック(QB)ドリュー・ブリーズがサードダウンでワイドレシーバー(WR)マイケル・トーマスに放ったパスはファーストダウンまで0.5ヤード足りないと判断された。この時点で第2クオーターは残り41秒となっていた。トーマスがイン・バウンズと判定されたのを受け、セインツは迅速にフォースダウンのプレーに向かおうとした。しかし、レフェリーがゲームを止め、このプレーをレビューすると決定したのだ。

リプレーではトーマスがファーストダウンに必要なヤードを獲得したことが確認された。ルールによってレビューでは10秒が消費されるが、セインツのヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンは10秒をセーブするために最後のタイムアウトを使うことを辞退した。そこで間違いが起こった。

プレーが再開するとき、オフィシャルは本来の41秒ではなく、レビューが始まった時点で表示されていた26秒からその数字を差し引いたのだ。これによって、セインツは15秒を失った。

リベロンは試合後、記者代表にこう説明している。

「プレーは彼がダウンしたとわれわれが裁定した41秒の時点で終わっていた。その後、われわれはリプレーのために試合を止めた。われわれの管理上の業務が終わった後、時計を41秒に戻すべきだった。なぜならそれが、われわれがプレー終了とした時間だからだ。われわれはその時点でペイトンコーチの元に行き、10秒のランオフの代わりにタイムアウトを取りたいか聞くべきだった。時計を41秒に戻す代わりに、われわれは不注意にも26秒にセットし、そこから10秒のランオフ分を差し引いた。なぜなら、彼はタイムアウトを望まなかったからだ」

さらに2プレーが行われた後、キッカー(K)ウィル・ルッツが56ヤードのキックを外し、前半終了までに点差を8に縮める試みは成功しなかった。

セインツはパスインターフェアのコールがなかったことで昨シーズンを悲惨な形で終えており、その一件が今年のルール変更につながっている。その傷がまだ癒えていないファンたちは、シーズン開幕でデジャヴュを見ることになった。

『The Athletic(ジ・アスレチック)』によれば、ブリーズは次のように語っていたという。

「こんなことありえない。だって、試合を左右してしまうだろう? 俺たちは、58ヤードのキックをやったり、そういうことをしなきゃいけなかった。もし15秒あれば。冗談じゃないよ。俺たちは迫ろうとしている。あれは試合を変えてしまうんだ。あってはならないことだ」

ブリーズが追い上げ、ルッツが最後に58ヤードのキックを決めることで、セインツはサヨナラ勝ちを収めている。おかげで、リーグは再びの大論争を避けられた形だ。

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