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QBウィンストンの未来に口を閉ざすバッカニアーズHC

2019年12月05日(木) 15:17

タンパベイ・バッカニアーズのジェイミス・ウィンストン【AP Photo/Phelan M. Ebenhack】

タンパベイ・バッカニアーズはプレーオフにはつながらなさそうだが、ファンにいくらかの笑顔もたらすようなシーズン終盤の急上昇を遂げている。

先発クオーターバック(QB)ジェイミス・ウィンストンもそれを満喫しているが、もしかしたらウィンストンにとってピューターホワイトとレッドに身を包んで戦うのはこれが最後になるかもしれない。バッカニアーズのヘッドコーチ(HC)ブルース・エリアンスは今後の先発QBとしてウィンストンを全面的に支持するかオーナーシップに問われているかと聞かれ、『ESPN』にこう答えている。

「それについては先送りするつもりだ。12月の終わりまで待つ」

その答えはつまり、ウィンストンの立場を保証するものではない。元全体1位指名選手であるウィンストンはチームに不利益となる不必要なリスクを取ることで長く知られてきた。ウィンストンは現実と自らのポテンシャルや天性の才能とのバランスを取りつつ、バッカニアーズで5年を過ごしてきた。しかしながら、ターンオーバーの部分では2019年はワーストシーズンとなっており、タッチダウン22回に対し、20回のインターセプトを喫している。

ターンオーバーが頻繁に起きていることを踏まえれば、時計はすでにセットされているのかもしれない。今季のバッカニアーズの12試合中、8試合でウィンストンはインターセプト1回以上を喫し、その8試合中6試合で複数回のインターセプトを浴びている。ロンドンでカロライナ・パンサーズに敗れた際のインターセプトは5回を数えた。日曜日に28対11で勝った試合が、11月以来始めてのインタープトなしの試合となっている。

そこだけはフランチャイズQBらしからぬところであり、ウィンストンのキャリアを象徴する部分でもある。4年と12試合のキャリアにおいて、ウィンストンはタッチダウン110回、インターセプト78回を記録した。シーズンごとのヤード数については実に優れている。キャリアのどのシーズンでも試合平均252ヤードを超えてきたが、インターセプトとファンブルが、チームを変える選手としての存在からウィンストンを遠ざけてきた。長きにわたって中間的な位置にあったウィンストンが、それを超えて動くことはもうないのかもしれない。

QBを成長させる存在として、いずれはウィンストンのミスをなくして一人前に仕立てあげるのではないかと見られていたエリアンスHCだが、単純にそういったことは現実とならなかった。

「本当に、本当に優れたところと、非常にまずいところがあった。それについては保留し、そのときが来たら決断する」とエリアンスHCは述べている。

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