ニュース

ブラウンズがオールドスタイルを取り入れた新ユニフォームを披露

2020年04月16日(木) 10:12


クリーブランド・ブラウンズとカンザスシティ・チーフス【AP Photo/David Richard】

クリーブランド・ブラウンズがトレンドよりもトラディションの方が大事だと認識するには、5年は十分な時間だった。

現地15日(水)、チームが必要としていた変化が披露された。ブラウンズは2010年代を締めくくった急進的なものではなく、チーム史の多くの時間で用いていたものを思い起こさせる新ユニフォームを導入している。

「自分たちに忠実に。誠実なるファンに忠実に。自分たちが常にそうである姿に忠実に」

これはかつて機能したもの(ほぼこれがすべて)と現在の幸せなマリアージュなのだ。

2015年のリデザインには少なくとも2つのポジティブな変化があった。チームはより鮮やかにアップデートされたオレンジの色調を維持し、ヘルメットのマット仕上げとブラウンのフェイスマスクを継続している。いずれも2006年から2014年に使用していたものから大幅なアップグレードがなされた際に導入された特徴だ。一方でヘルメットのブラウンのストライプの中にあったカーボンファイバーのテクスチャープリントは取り除かれている。

やはりヘルメットにロゴはない。これは正当にもブラウンズオーナーのディー・ハスラムとジミー・ハスラムが変えることを拒んだ部分であり、ブラウンズはヘルメットにロゴのない唯一のNFLチームという立場を貫く。

そのヘルメットに合わせるのは馴染み深い印象を意図された2つのジャージだ。伝統的なブラウンのトップスにホワイトのナンバー、5本の線からなる袖のストライプは1984年シーズンと2015年から2019年シーズンを除いてチームが使い続けてきたデザインだ。ホームジャージの袖にはホワイト・オレンジ・ホワイト・オレンジ・ホワイトのパターンが用いられている。ロード用の白地のジャージのナンバーはオレンジからブラウンに戻され、袖にはブラウン・オレンジ・ブラウン・オレンジ・ブラウンのストライプが施された。

ブラウンズの新ユニフォームは単純に伝統的なブロック体の数字に戻しただけではない。チームは今週初めに発表を行ったインディアナポリス・コルツと同様に、モダンなバージョンのブロック体を採用。一部のパーツは伝統的な見た目であるのに対し、曲線に置き換えられている部分もある。

ホワイトのパンツは2015年のアップデート前のパターンに戻り、伝統的な3本線のストライプがパンツの両サイドにオレンジ・ブラウン・オレンジの配色で入っている。カラーラッシュユニフォームから来ている、2019年にプライマリーホームユニフォームになったブラウンのパンツも継続された。

もしかしたらよりエキサイティングな要素はソックスかもしれない。ホワイトジャージでの試合に使われてきた美しい白のソックスは、ジャージの袖に入っているのと同じブラウン・オレンジ・ブラウン・オレンジ・ブラウンのストライプと共に戻ってきた。このソックスに1999年のチーム再誕で導入されたデザインを思い出すファンもいるだろう。リターンエースのジョシュ・クリッブスがアームウオーマーとしてつけていたあれだ。また、ホームジャージと対になるホワイト・オレンジ・ホワイト・オレンジ・ホワイトバージョンのブラウンのソックスも戻っている。

2000年代初期にたびたび代替のトップスとして使用され、2015年のリブランドでもサードオプションに含まれていたオレンジのジャージがなくなったことでがっかりしているファンもいるだろう。しかし、オレンジはプライマリーカラーではなく、アクセントとして使用するのが一番だ。今回導入された代替ユニフォームはモノクローム調のブラウンであり、2018年に最初に使用された以前のカラーラッシュオプションをシンプルにしたバージョンとなっている。

胸に書かれた街の名前も今回はなくなっている。だが、トレンドを作り出したそのインパクトを見過ごすことはできないだろう。ブラウンズが2015年に初めて街の名をユニフォームに取り入れて以来、2チームがその足跡を追った。ニューヨーク・ジェッツは昨年に“ニューヨーク”と入ったユニフォームを導入し、アトランタ・ファルコンズが先日発表したユニフォームの胸にはATLと書かれている。

ハスラム夫妻は1年前、2015年のリブランドにはうまくいかなかった部分があると認めていた。今回、そのミスが正されたと言えよう。ジャージの売り上げはすべて医療関係者、初期対応者、教育専門家といった新型コロナウイルスがもたらす逆境の最前線で働く人々のためにブラウンズが立ち上げた“ハッツ・オフ・トゥ・アワ・ヒーローズ”基金に寄付される。

【A】