形容しがたいほどの成功、ブレイディとベリチックHCの20年
2020年04月20日(月) 10:202020年ドラフトを前にオフシーズンが全速力で進んでいく中、これまでで最大の動きはトム・ブレイディがニューイングランド・ペイトリオッツからタンパベイに移ったことだ。
ブレイディとヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックがペイトリオッツを勝利に導いた歴史――太陽が冷たくなるまで続くであろう歴史を――を振り返ったとき、終わりのない栄光のリストのトップにくるのは6度のスーパーボウル制覇だろう。
ブレイディとベリチックは20シーズンを共に戦ってきた。『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、これはメジャースポーツ(NFL、MLB/メジャーリーグベースボール、NBA/ナショナルバスケットボールアソシエーション、NHL/ナショナルホッケーリーグ)において1人の選手と1人のHC(もしくはマネジャー)のタッグとして最長になるという。最後のシーズンによって、2人の記録はNBAサンアントニオ・スパーズのグレッグ・ポポビッチHCとティム・ダンカン、およびMLBピッツバーグ・パイレーツのフレッド・クラーク監督とホーナス・ワグナーが送った19シーズンを抜き去った。ダンカン、ワグナー、クラークは殿堂入りを果たしており、ポポビッチとベリチック、ブレイディがそれに加わるのも間違いない。
地元に限定すれば、ボストンで最も有名なコーチとトッププレーヤーの組み合わせとしては10シーズン続いたボストン・セルティックスのレッド・アワーバックHCとビル・ラッセルがいる。
2020年シーズンが始まれば、スペシャルチームのエースであるマシュー・スレイターがペイトリオッツ歴最長のプレーヤーとなる。もちろん、指揮を執るのはベリチックHCだ。『NFL Research(NFLリサーチによれば)』これは現役プレーヤーとHCのコンビとしては2番目に長い関係であり、その上を行くのがピッツバーグ・スティーラーズのマイク・トムリンHCとクオーターバック(QB)ベン・ロスリスバーガーになる。
2000年にブレイディがベリチックとペイトリオッツに合流して以来、ペイトリオッツはスーパーボウル制覇6回、AFC優勝9回、AFC東地区優勝17回、勝ち越しが19シーズン(唯一の負け越しはルーキーのブレイディが先発に立っていなかった2000年)を記録している。
形容しがたいほどの成功に満ちた一時代は、ブレイディがドリュー・ブレッドソーから先発クオーターバックの座を引き継いだときに始まった。
今、ブレイディは再び元全体1位指名の後任として、バッカニアーズでジェイミス・ウィンストンから先発の座を引き継ぐ。目標はスーパーボウルよりも苦戦の方に強く関連づけられているチームを立て直すこと、すなわちロンバルディ・トロフィー6つ分前にブレイディが行ったのと同じことだ。
ベリチックとペイトリオッツは当然ながら、今も2000年ドラフトの6巡目199位で指名したTB12の後継者を探している。今回199位の指名権を有しているのはロサンゼルス・ラムズだ。ラムズといえば、ブレイディとベリチックが最後にスーパーボウル優勝を果たした際の対戦相手だった。一方のペイトリオッツは6巡目に4つの指名権を有している。
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