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個人練習とバーチャルな手段で展開するチーフスP争い

2020年05月21日(木) 16:06


カンザスシティ・チーフスのスペシャルチームコーチ、デイブ・トーブ【AP Photo/Brynn Anderson】

カンザスシティ・チーフスのリモートなオフシーズンに新たな趣向が加わった。

ここ15年で初めて、チーフスは誰がパンター(P)として出場するか分かっていない状態だ。チームはオフシーズンの初めにサラリーキャップと年齢の問題からPダスティン・コルキットをリリースし、その後は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響を受けてフィールド上での練習時間を取れていない。そのため、コルキットの後任を目指す2人のいずれかに明確なアドバンテージがあるわけでは――むしろ少しでもどちらかにアドバンテージがあるわけでは――ない。

その一方、競い合う2人のPであるタイラー・ニューサムとトミー・タウンスエンドがキッカー(K)ハリソン・バッカーおよびロングスナッパー(LS)ジェームス・ウィンチェスターとプライベートでトレーニングしたと『Associated Press(AP通信)』が伝えている。4人はすべて健康状態に問題がなく、10名未満での集まりであり、お互いのみでアシストして練習に励んだ。

その後、チーフスのスペシャルチームコーチであるデイブ・トーブが録画映像を通じて4人の練習を監査している。トーブはAP通信に次のように語った。

「われわれは幸運な類だ。彼らが一緒になってキックし、働きに基づいてトレーニングできるのだから。彼らはそれを自分たちでできる。フットボールをプレーするには22名が必要だが、われわれは自分たちのスキルセットに取り組むことができる。直接対面することはできないが、彼らは自分たちのやるすべてを映像に収めて私に送ったし、われわれは話し合っている」

これらのビデオは春から夏の平均的なトレーニングを録画したものより重要かもしれない。直接的な仕事ができない以上、トレーニングキャンプを前に彼らがコーチたちに証明できるのはこういった手段だけだ。

とはいえ、トーブはどちらかがリードしているわけではないと言う。結局のところ、コーチが近くにいない状態でどうやってライバルを引き離すことができるだろう?

「今は誰も前になっていない。彼らの2人ともいい感じだ。2人とも強い脚、本当に強い脚がある。彼らは安定して5.0(秒)の滞空時間を出していて、見事なものだ。一貫性という部分ではトミーのテクニックがよりはっきりしていて、タイラーには少し波がある。だが、結果は同じだ。彼ら2人ともボールをぶち上げている」

2人は大勢の観客の前でそうすることを願って、これからもプライベートな練習でボールを蹴り続けるだろう。どちらの希望が現実のものとなるかは、まだ分からない。

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