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オンサイドキックに代わる第4ダウン15ヤード案は決議先送り、さらなる議論へ

2020年05月29日(金) 04:26

フィールドに置かれたフットボール【Aaron M. Sprecher via AP】

オンサイドキックの代替案として提示されていた第4ダウン15ヤード案が現地28日(木)に開かれたオンライン会議で承認されることはなかった。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが伝えたところによると、オーナーらはさらなる議論を重ねるべく代替案の決議を先送りしたという。

第4ダウン15ヤード案では得点したチームが自陣25ヤードからフォースダウン残り15ヤードの状態でプレーし、ファーストダウン獲得に成功すればポゼッションを維持できるようになり、これがうまくいかなかった場合、相手チームがボールデッドした場所からポゼッションを得る。

キックオフの安全向上を目指したルール変更に伴い、ここ数シーズンはオンサイドキックが無力化しており、NFLは試合終盤にビハインドのチームがポゼッションを維持する確率の改善方法を模索している。

また、オーナーらは第4ダウン15ヤード案を施行することで劇的な変化をもたらすタイミングではないと判断。今後、議論を重ねた上でこれらの変更が実現する可能性は残されている。

ペリセロは代替案に関して正式な投票は行われていないとしながらも、オンライン会議中にオーナーらが挙手で意思を示したといい、現時点で案を通過させるだけの指示を得られなかったようだ。いかなる提案も承認には32名のオーナーのうち少なくとも24名の賛成が必要となる。

第4ダウン15ヤード案が先送りされた一方で、オーナーたちは以下の変更を加えている。

◆規則変更により故障者リストから復帰できる選手の人数を2人から3人に増加する。
◆ファウルによって無効とされた得点プレーやターンオーバーをはじめ、2ポイントコンバージョンの成功もしくは失敗にかかわらず、自動的なリプレーの見直しを永続的に拡張する。
◆ボールを保持しているキックオフあるいはパントのリターナーは迫りくる対戦相手の接触を回避もしくは防御する時間がなく、これらの無防備な選手の保護を拡張する。
◆時計が進んでいる間に複数回にわたってボールデッドにつながるファウルを犯すことで試合時間を操作できないようにする。前年により一般的になった試合時間の残りが5分以上ある場合のパントフォーメーションで時間を消耗させることに関しては除外する。

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