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トレーニングキャンプはチーム施設のみで実施

2020年06月03日(水) 09:43

フィールドに置かれたフットボール【Aaron M. Sprecher via AP】

今も続く新型コロナウイルスのパンデミックが生活のほぼすべての側面に影響を与える中、NFLでは新たな変更が行われた。

リーグは現地2日(火)に32チームに対し、今季のトレーニングキャンプはチーム施設でのみ行われることを通達した。『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロが伝えている。さらに、NFLネットワークのトム・ペリセロが取得した覚書によれば、他のチームとの合同練習も行われないという。この覚書によればいずれの決断も2021年のオフシーズンまで延長される見通しはなく、2020年のトレーニングキャンプのみに適用される見込みだ。

この指示によってピッツバーグ・スティーラーズ(例年の開催地はペンシルバニア州ラトローブのセント・ビンセント大学)、ダラス・カウボーイズ(カリフォルニア州オックスナード)、インディアナポリス・コルツ(インディアナ州ウエストフィールド)をはじめとするチームが、施設を離れてトレーニングキャンプを実施することができなくなった。例年だとこれらのチームは前述の開催地でトレーニングを積んでからチーム施設でプレシーズンの準備を仕上げ、レギュラーシーズンの練習も同じ施設で行わっている。

トレーニングキャンプを別の場所で行うことは、しばしばファンにより良いアクセスと交流を提供し、チーム本部が土地の限られた大都市に置かれているチームにより広いフィールドでの練習を可能にする。追加のフィールドスペースの存在は、それぞれの練習やドリル、反復練習において、各チームの普段より拡大した90名ロースターにより良いチャンスを与えることになる。また、一部のリモートロケーションではチームが滞在場所にアクセスしすくなり、オペレーション全体を比較的に自制が効き、集中したものとする。

チーム施設ではこういったことが実現できない。ただし、カウボーイズにはテキサス州フリスコに最先端の施設があり、それがチームにうまく機能するだろう。ただ、南カリフォルニアのファンベースと交流できないだけだ。

パンデミック下での計画のほとんどが選手や組織の安全性を最優先としており、いずれにせよ多くのファンが参加することができない状況である以上、ファンとの交流やアクセスは脇に置いておくべきだ。ファンの参加制限についてはまだ分かっていないが、選手たちが2020年のNFLでより実りある雇用を得ようとする中、チーム施設に活動を集中することで各クラブはより準備を整え、選手たちに最も安全な環境を提供することができる。

また、合同練習も許容されない。これらの背景にあるのは、こういった決断が選手とスタッフをより健康的で安全な状態に保つ可能性を高めるという考え方だ。覚書には次のように記されている。

「NFLPA(NFL選手会)は選手とクラブスタッフが別の場所(しばしばホーム施設から相当離れた場所)に移動する必要性を制限し、移動と合同練習という形での異なるクラブの選手たちの接触を制限することで、各クラブが2つの施設を清掃し、維持する必要を避けることによってリスクにさらされる機会を抑えるこれら2つの決断を強く支持している。これらのステップは2020年のプレシーズンに現状を解消するためにとられるものであり、2021年にとられることは想定されていない」

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