ニュース

抗議後のアクションを求めるチャージャーズHCリン

2020年06月03日(水) 17:29

ロサンゼルス・チャージャーズのヘッドコーチ(HC)アンソニー・リン【AP Photo/Kelvin Kuo】

ロサンゼルス・チャージャーズのヘッドコーチ(HC)であるアンソニー・リンは息子が16歳のときに“その話”をすることを迫られた。

そして、ごく最近にも同じ話が必要になった。黒人男性として、いかに安全に警察官とかかわるか。ジョージ・フロイド氏がミネアポリスの警察官の手によって命を奪われた事件を発端とした抗議活動をめぐる騒乱と不安の中で、リンHCは30歳になった息子と同じ会話を交わしている。

ただ話す以上のことをしたかったというリンHCは、これまでこの件について公の場で発言していない。しかしながら、今回『Los Angeles Times(ロサンゼルス・タイムズ)』のLZ・グランダーソンに向かって意見を述べたリンHCは、当然のことながら言葉を選ばなかった。

リンHCはロドニー・キング事件にかかわった4人の警察官が1992年に無罪放免された後の暴動を見ていたときのことを思い出すと語っている。先週、自宅で新たな騒乱についての報道を見ていたリンHCは“何も変わらなかった”ことを実感したという。

「ショックだった。そこには、彼らがやっているとわれわれが常に知っていることを、彼らがやっている証拠の動画があった。その証拠にもかかわらず、彼らが有罪にならなかったとき、吐き気がしたものだ。彼らには本当に関心があるのか? われわれは本当に重要なのか?」とリンHCは述べた。

「良い感じはしなかったし、ジョージ・フロイドの件を見ていてずっと同じように感じていた。われわれはまったく良くなっていなかったし、一部のケースでは、悪くなってさえいるんだろう」

「最初に言っておくと、良い警察官は大勢いる。第一対応者たちをとても尊敬しているからこそ、私は数年前に第一対応者たちのコマーシャルをやった。彼らは彼らが得ているものよりもずっと多くのものに値する。彼らはわれわれのために命を賭しているのだ」

「だが、それがフットボールチームのようなクラブであり、彼らがフットボールチームのように固く団結しているのも私は知っている。そして、良い者が悪い者のせいでいわれのない非難を受ける。私は良い者に対し、声を上げてもう沈黙しないように挑みたい。それが、私がこれらすべての中からつかみ取るものだ。ジョージ・フロイドは3人の警察官が見ている中で死んでいった。今こそ良き警察官たちが声を上げ、こんなことを2度と受け入れないようにすべきときだ」

新型コロナウイルスのパンデミックがまだ去っていない状況だが、リンHCはこれ以上家で座っていることができなかった。傍観者から参加者となるべく、リンHCは何かをしなければならなかったのだ。だからこそリンHCはハンティントンビーチの抗議者たちに加わった。そのとき、リンHCはこの集団には講義後のアクションに対するプランがないことを知った。彼らには公に怒りを表明した後の方向性が必要なのだ。

リンHCは「こんなことを今から20年後にやっていたくないし、だから私は話し合いのテーブルについてこの崩壊したシステムについて対話する道を探している」と語っている。

【A】