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マコーティー兄弟、フロイド氏殺害に対するドルフィンズHCの立場表明を称賛

2020年06月03日(水) 22:55

ニューイングランド・ペイトリオッツのエリック・ロウ、ジェイソン・マコーティーとデビン・マコーティー【AP Photo/Elise Amendola】

ミネアポリス警察による拘束中に亡くなったジョージ・フロイドさんの事件を受けて最も有力な声を上げた一人が、マイアミ・ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)、ブライアン・フローレスだった。黒人であるフローレスは、声明を発表し、アフリカ系アメリカ人のフロイドさんおよびアマド・オーブリーさんとブレオナ・テイラーさんの殺害について「影響力のある人からの怒り」が足りないと非難した。このことはリーグの中だけでなく、声明が投稿されたソーシャルプラットフォームでも反響を呼んだ。現役選手、元選手、そしてフローレンスのもとでプレーしたことのない人たちまでもが、このコーチの言葉に対して再投稿または返信している。さらに、さまざまなリーグの同じような立場の人たちが思いを伝える引き金にもなったようだ。

ニューイングランド・ペイトリオッツのキャプテンの一人であり、フローレスがチームのアシスタントを務めていた時にもプレーしているデビン・マコーティーにとって、これは驚くべきことではなかった。双子の弟ジェイソンと運営している『Double Coverage podcast(ダブル・カバレッジ・ポッドキャスト)』でデビンは、かつてコーチとしてだけでなく友人として親しんだ男を褒めたたえた。

「彼の立ち位置は、選手やフットボールを見ている人たちが思っている立ち位置だ。黒人のコーチが、黒人のジェネラル・マネージャー(GM)が、ああいう立ち位置の人が、もっと必要だ」とマコーティーは話した。「だから、ずばずばものを言う彼――個人的に知っているけど、彼はいつもそうだ――を見るのは俺にとって最高だった」

「リードできる人、大切なことに目を向けられる人が必要なんだ。俺たちはただフットボールをしにきているわけじゃない。仲間と一緒にいて、切磋琢磨して、互いに助け合っている。だから彼が公に自分が思ったことを言ってくれたのは、本当に良かったと思う」

デビンとジェイソンはフロイド氏が亡くなった後に続いた抗議と暴動についても掘り下げて語った。ジェイソンの考えでは、この時期に感情を表現する方法としかるべきはけ口を見つけるのは、一部の人にとって難しいという。

「ここ数日の暴動や略奪の様子を見ていると、他にどうやって伝えればいいのか分からなくなった時のコミュニケーションの形だ」とジェイソンは語る。「彼らは良いのか悪いのか、という質問を今日(現地31日)もさっきまで話していたんだけど、親しい友人たちとのグループチャットではいったりきたりの会話になる。俺は暴動や略奪はしないし、平和な抗議はすごいと思う。でも、同時に暴動や略奪が何かを変えてくれると固く信じている人に対して、自分は居心地のいい家にいながら何かを言えるわけでもない。A、B、Cをやれば自分たちの望む答えが得られるというような形で指示することはできないから、彼らに間違っているとは言えない」

デビンも同意した。「人々の怒り、悲しみ、苦しみなどの激しい感情を目の当たりにするけど――それは先が見えないから当然のことさ。だからそういう苛立ちが形になってあらわれると、ソーシャルメディアに何か投稿したり、誰かに相談に乗ってもらえたりしたらと思う。だけど混乱していて、気持ちをどう表現したらいいか分からない時にそれは難しい。ジェイソンが言ったみたいに、暴力を見るのはつらいけど、2020年ははじめからそんなことばかりで、次は一体なに? という感じだ」

2人の兄弟は地域社会での活動で称賛され、少年のための刑事司法改革やマサチューセッツ州の教育改革のために多くの取り組みの先頭に立っている。

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