選手たちが合同動画でリーグにメッセージ
2020年06月05日(金) 18:17現地4日(木)夜、複数の著名NFL選手たちがさまざまなソーシャルメディアアカウントを通じて同じ動画を投稿し、リーグへの呼びかけを行った。そこには“人種差別や黒人への組織的弾圧を糾弾し、選手たちの平和的抗議を禁じた過ちを認め、黒人の命の大切さを尊重してほしい”というメッセージが込められている。
動画に参加した選手はデイバント・アダムス、ジャマール・アダムス、セイクワン・バークリー、アンソニー・バー、オデル・ベッカム、エゼキエル・エリオット、スティーブン・ギルモア、ディアンドレ・ホプキンス、エリック・ケンドリックス、ジャービス・ランドリー、マーション・ラティモア、パトリック・マホームズ、タイラン・マシュー、パトリック・ピーターソン、スターリング・シェパード、マイケル・トーマス、デショーン・ワトソン、チェイス・ヤングの18人。
「ジョージ・フロイド氏が残酷な方法で殺害されてから10日がたった」というトーマスの言葉で動画は始まる。
「俺たちは何度、選手に耳を傾けるよう尋ねればいいんだ?」とマシューが問う。
「何が必要なんだ?」とホプキンス。
「俺たちの1人が警察に残酷な殺され方をすることか?」とランドリー。
そして複数の選手たちが問いかける。「もし俺がジョージ・フロイドだったら?」
続いて過去に理不尽な死を遂げた黒人犠牲者たちの名前が読み上げられる。「俺はジョージ・フロイド。私はブリアンナ・テイラー。僕はアマド・オーブリー。俺はエリック・ガーナー。僕はラクアン・マクドナルド。僕はタミル・ライス。僕はトレイボン・マーティン。私はウォルター・スコット。僕はマイケル・ブラウンJr.。俺はサミュエル・デュボース。俺はフランク・スマート。俺はフィリップ・ホワイト。僕はジョーダン・ベイカー」
「俺たちは沈黙しない。平和に抗議する権利を主張する。こんなに時間がかかるのはおかしいよ。だから、ナショナル・フットボール・リーグを代表して、俺たち選手は次の言葉を聞きたい。“われわれ、ナショナル・フットボール・リーグは人種差別や組織的な黒人の弾圧を糾弾する。われわれ、ナショナル・フットボール・リーグは選手たちの平和的抗議を禁止したのは過ちだったと認める。われわれ、ナショナル・フットボール・リーグは黒人の命の大切さを尊重する”と」
“A message on behalf of the nfl” pic.twitter.com/iilDpnZfyV
— Michael Thomas (@Cantguardmike) June 5, 2020
この動画はミネアポリスでフロイド氏が警察官に拘束されて殺害された事件から10日後に公開された。事件後、アメリカ国内では1週間以上にわたって激しい抗議活動が続いている。
これに先立って、NFLは『Instagram(インスタグラム)』公式アカウントに次のような文章を投稿している。
「今は皆が己を省みるべき時であり――NFLとて例外ではありません。われわれは黒人社会を支持します。黒人の命は大切だからです。“Inspire Change(インスパイア・チェンジ)”を通して、NFL、選手団そしてパートナーたちは、組織的人種差別を正す国中のプログラムやイニシアチブを支援してきました。引き続き自分たちのプラットフォームを使い、われわれの周りの不正に立ち向かっていきます。これまでにわれわれは価値ある団体を支援するため、4,400万ドル(約48億円)の寄付を行っています。今年はさらに2,000万ドル(約22億円)をこうした目的のために投じることにしました。そうした人々の重要な働きを広く伝えられるよういっそうの努力をいたします。自分たちがもっと努力すべきだということ、そしてそれが可能なことをわれわれは知っています」
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