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NFLが選手の施設復帰に際する手順を公表

2020年06月09日(火) 10:20


フィールドに置かれたフットボール【Aaron M. Sprecher via AP】

NFLが選手のチーム施設復帰に向けて備える中、コミッショナーのロジャー・グッデルは『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが入手した覚書の中で、現地8日(月)に各チームへ詳しい手順を示した。

選手の施設復帰時のプロトコルはアクセス、物理的距離、施設と備品の清掃、殺菌、食事の提供、個人的な保護具、衛生状態、プロトコルの順守、感染拡大と予防に関する教育の各要素に分かれている。

ペリセロは状況を知る人物の話を元に、これらの日程はまだ定まっておらず、ミニキャンプの実施についても見通しがない一方、NFLとNFLPA(NFL選手会)は特定の選手たち――ルーキーや移籍して身体検査が必要なベテラン等――については6月26日(金)よりも前の段階で限定的な復帰を許可することを話し合っていると伝えた。

戻ってくる選手たちの安全を守るため、選手復帰時のプロトコルには清掃や防護、その他のガイダンスが含まれている。各チームにはガイダンスに沿っていること、および、感染症対策プランのコピーの提出が求められている。

全ての選手とスタッフは施設にいる間にマスクを着用しなくてはならない(運動パフォーマンスを阻害するために着用できない場合を除く)。手術用マスクは毎日、もしくは、汚れが視認できる場合はより頻繁に交換しなくてはならない。布マスクは毎日洗うか、各スタッフと選手が3日ごとに交換できるように十分な数の布マスクが供給されなくてはならない。チームは選手のために十分な数の手術用マスク、もしくは布マスクを確保する責任を負う。

チームは練習場やスタジアムの競技場、サイドライン、ロッカールーム、トレーニングルーム、診察室、ミーティングルーム、選手のラウンジエリア、ウエイトルーム等、選手とスタッフが使用するエリアを制限しなければならない。

施設の各エリアへのアクセスに関して、クラブはそのメンバーを3層に分けなくてはならない。第1層に含まれるのは選手、コーチ、アスレチックトレーナー、チームのフィジシャン、ストレングスおよびコンディショニングヘッドコーチ、備品管理責任者。第2層は選手やコーチと密なコンタクトを取ることを要する一方で十分な物理的距離を取ることが可能な非プレーヤー――ジェネラルマネジャー(GM)、PRスタッフ、運営メンバー等――からなる。第3層は施設やスタジアム、イベント等に重要なスタッフで、選手との密接なコンタクトを必要としない者だ。

社会的距離の要請の中には、施設にいる際は選手やスタッフが6フィート(約1.8メートル)の距離をお互いに取ることが挙げられている。また、チームはロッカールームで可能な場所には6フィートの距離がとれるよう、一つおきにロッカーを使う、もしくは追加のロッカーを置くなどして配置しなおさなくてはならない。

ストレングスおよびコンディショニングのワークアウトは15名までに限られる。アスレチックトレーニングのスタッフは選手のアポイントメントを調整することが必要だ。

ヘルメットやショルダーパッドなどの備品は練習や試合の度に消毒しなければならない。施設に入る全員が、携帯電話やカギ等の頻繁に触れる持ち物を消毒する。衣類を含めすべての個人的な持ち物は共有できない。

チームミーティングは可能な限りバーチャルな形で行われ、直接対面でのミーティングが必要な際は屋外で行うか、適切な社会的距離が保たれなくてはならない。社会的距離が保たれない直接対面でのミーティングは禁じられ、ミーティング中になんらかの器具、デバイス、消耗品等を共有することもできない。

リーグは検査についてや陽性反応が出た者、ウイルス感染が疑われる症状が出た者への対応について、さらなる情報とプロトコルを提示する予定だ。チームの移動やその他の項目に関しても後ほど通達する。

NFLとNFLPAによる2020年のクラブ施設使用プロトコル全文はこちら(英語のみ)で確認できる。

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