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ハード・ノックス、今年の主役はラムズとチャージャーズ

2020年06月19日(金) 23:58


SoFiスタジアム【Paul Jasienski via AP】

2016年にラムズはセントルイスからかつての故郷、ロサンゼルスに拠点を移した。その移転の経緯とプレシーズンの準備を『NFL Films(NFLフィルムズ)』のカメラが追った記録が“Hard Knocks(ハード・ノックス)”に収められている。

2020年、人気のドキュメンタリーシリーズのカメラとクルーは再び彼らを追うことになった。今回は倍の努力が必要になる。『HBO Sports(HBOスポーツ)』とNFLフィルムズは“ハード・ノックス:ロサンゼルス”と銘打って2020年に2つのNFLチームを追うことを明らかにし、ロサンゼルス・ラムズとロサンゼルス・チャージャーズのトレーニングキャンプに密着することになった。

これまでスポーツ・エミー賞を18回獲得している同シリーズは、現地8月11日(火)の東部時間午後10時にHBOで独占放送される。

これ以上に良いタイミングはないだろう。ラムズが2016年に南カリフォルニアに戻った後、今度は与えられた1年のオプションを行使したチャージャーズがサンディエゴからL.A.へとやってきた。こうして1994年以来初めて町に2つのチームが本拠地を置くことになる。2チームは2017年から2019年まで19km離れた場所で過ごしていたが、2020年にはイングルウッドの同じ建物に移転し、隣人となることが運命づけられていた。50億ドル(約5,350億円)をかけて建設されたSoFiスタジアムのオープンを控え、そのビジョンが現実となるところをNFLフィルムズが全てカメラに収めることになる。

「ハード・ノックスは引き続き、卓越したスポーツリアリティーシリーズとして人気を獲得し続けるでしょう」とHBOスポーツのピーター・ネルソン副社長はプレスリリースで述べた。「1977年から続くわれわれとNFLフィルムズとのパートナーシップは、一貫して草分け的なテレビプログラムを制作し続けてきました。2020年のトレーニングキャンプへの密着を許可してくださったチャージャーズとラムズに大変感謝しています」

撮影される2チームの発表と併せて、HBOスポーツ、NFLメディアとNFLフィルムズはハード・ノックスシリーズの契約を複数年にわたって延長することで合意したことを明らかにした。

「40年以上にわたるHBOとの関係、とりわけ、2001年に始まったハード・ノックスシリーズのことをNFLフィルムズは大切に考えています」とシニアエグゼクティブのロス・ケトーバーは述べた。「この夏に2チームを取り上げる前例のないシリーズを公開することと同時に今回の契約延長を発表できたことは大いなる誇りであり、フットボール再開への期待を高めるばかりです」

若き智将ショーン・マクベイ率いるラムズは第53回スーパーボウルで敗れてから1年と少しが経過したところであり、フランチャイズクオーターバック(QB)のジャレッド・ゴフと、ディフェンシブ・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーに2度輝いたアーロン・ドナルドが所属する。一方、チャージャーズはフィリップ・リバース離脱後の最初の一歩をベテランQBタイロッド・テイラーと未来のフランチャイズQBジャスティン・ハーバートとともに踏み出そうとしているところで、ハーバートの登場機会はかなり多くなるだろう。

どちらのチームもオフシーズン中にリブランドを経て、SoFiスタジアムへの移転を前に新しいロゴやユニホームを発表している。

「今年のキャンプにハード・ノックスが密着するのを楽しみにしている」とマクベイは述べた。「ハード・ノックスはシーズンに備える選手たちのハードワークをファンに知ってもらうレアな機会を提供し、同時に普段は見られないフィールド外の彼らの姿をのぞき見ることを可能にする。また、今年はL.A.におけるスタン・クロエンケのプロフットボールのビジョンを示すSoFiスタジアムをお披露目できるので特別だ」

シリーズ内では新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックがもたらしたチャレンジが取り上げられるのも確実で、つらい春と夏を乗り越えて秋の試合を心待ちにするフットボールに飢えたファンの乾きを満たしてくれることだろう。

「私はニューヨーク・ジェッツ時代にハード・ノックスに出演したが、その全ての経験を通して、成果というのは自分が努力した分だけ返ってくるのだということを学んだ」とチャージャーズのヘッドコーチ(HC)アンソニー・リンはリリースの中で述べている。「歴代ハード・ノックスの中でもあのシーズンの人気が高いのには理由がある。ショーを見せるなら、正しくやることだ。フェイクは通用しない。クルーとは良い関係を築いていたので、撮影を認めることに問題はなかった。彼らとは今に至るまで相互信頼が続いている。彼らの多くが今年の撮影にも参加するはずだ。チーム内部のビジネスを世界中に放映するなど、普通ならしたくないものだが、これだけ多くのチャレンジがあった年なので、この夏に再びフットボールをファンに届ける一助となれることをうれしく思う」

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