ニュース

QBキャパニック受け入れを全面的にサポートするとライオンズ新オーナー

2020年06月24日(水) 15:52

デトロイト・ライオンズのオーナーであるシーラ・フォード・ハンプ【AP Photo/Paul Sancya】

現地23日(火)、マーサ・ファイアストン・フォードがデトロイト・ライオンズの主席オーナーならびに会長から退き、娘のシーラ・フォード・ハンプがその役割を引き継いだ。この日はフォードファミリーにとって一つのマイルストーンとなる。

その最初の任務ともいえる紹介の記者会見では、シーズン中に起こりうる選手たちの抗議運動にライオンズがどう対応するか、またクオーターバック(QB)コリン・キャパニックとの契約を彼女は歓迎するかについての質問が出た。

選手たちの平和的な抗議活動や、コーチやマネージャーたちがキャパニックとの契約を決断する場合には力を貸すことをハンプははっきりと口にした。

「コーチ陣とジェネラルマネージャーが全員彼を迎え入れることが良いアイディアだと考えるなら、私はそれを全面的にサポートします」とハンプは電話会議で述べている。

2020年シーズンは長年先発を務めてきたQBマシュー・スタッフォードがけがからその座に復帰する予定となっている。そしてフリーエージェント(FA)契約を結んだチェイス・ダニエルがバックアップとして、デビッド・ブラウが3人目の控えとして起用される可能性が高い。

一方、キャパニックは2016年――国歌演奏中にひざをついて警察官の残虐行為と社会の不公正に対する抗議と注意を呼びかけ始めた年――以来NFLでプレーしていない。

5月25日にジョージ・フロイドさんが警察の拘束中にミネアポリスで殺害されてから、人種の平等と警察の残虐行為への対処を訴える抗議と行動を起こすことへの新たな呼びかけは、アメリカ国内だけでなく海外にも広がった。また、キャパニックのリーグ復帰や契約チームを求める声も高まっている。

かくしてハンプもキャパニックとの契約を支持するとともに、抗議に賛同する選手へのバックアップを表明したのだ。

「今は周囲の理解がまったく違うと思います。多くの人は選手たちのひざまずく行為が何を意味していたのか、やっと理解したのではないでしょうか」とハンプは話す。

「先日コミッショナーが話していたこと、選手たちには平和的に抗議する権利があり、それを支持することに私も賛成です。私たちは言論の自由を支持します。ありがたいことに、やっと全国規模での注目を集めているのだと思います。これは深刻な問題であり、組織として選手たちの声に耳を傾け、できる限りのサポートをしていきたいと考えています」

【R】