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選手の安全性を強く要請するNFLPA会長

2020年07月01日(水) 14:42

クリーブランド・ブラウンズのJC・トレッタ―【AP Photo/Rick Scuteri】

2020年シーズンにプレーするためのプラン構築をNFLが続ける上で、選手の安全性が引き続き最重要課題となっている。

リーグは利用者層で分けた施設へのアクセスシステムなどから成る、選手の仕事復帰に関する手順のガイドラインを発行し、できる限り選手の健康を維持するために今も検査システムについて取り組み続けている。

NFLPA(NFL選手会)の新会長であるJC・トレッター(クリーブランド・ブラウンズ)が新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックや“それぞれのキャリアの正当性とわれわれの団結の強さを弱体化させることになる”繰り返す誤解などについて触れた文書を現地6月30日(火)に選手たちに向けて公開した。

この文書にはこれまでに何度も使われてきた決まり文句である“NFLでプレーすることは栄誉であって権利ではない”や“ただこのゲームへの愛のためだけにプレーするべし”などのフレーズが使われている。

トレッターはまた、NFLプレーヤーは若く健康的なアスリートであり、たとえ新型コロナウイルスに感染しても問題ないという考え方にもこう反応している。

「われわれは無敵ではなく、最近の報道が示しているように、断じてこのウイルスの影響を受けないわけではない。BMI値が高いとか、ぜんそく、睡眠時無呼吸症候群といった基礎疾患はすべて、COVID-19に感染した際に重症になり、より難しい状況になるリスクを高める可能性がある。こういった疾患はリーグ中にあるものだ。NFL選手は人間であり、家族に免疫疾患がある人がいる者もいるかもしれないし、老齢の両親と共に暮らしている者もいるだろう。信じてほしい。われわれはフットボールをプレーしたい。だが、一つの連盟として、われわれの一番大事な仕事は選手が安全で活動できる状態であることを保つことだ。NFLPAは最もリスクの高い選手たちとその家族のために戦う」

これまでに数名の選手とNFL関係者に新型コロナウイルスの陽性反応が出ていた。

トレッターは社会的距離を取り、常にマスク等を装着できる一部の仕事とは異なり、フットボールは独特な仕事だと指摘している。

「安全な仕事環境を提供するのは雇用主の責任だ。全労働者に、それぞれの雇用主が高い水準を満たす責任があるとみなすことを推奨する。他のスポーツ以上に、フットボールのゲームはウイルスの伝染という点から最悪の状況になり得る。短期と長期の両方で、われわれが安全に仕事に戻る前に合意すべき防衛策がある。NFLがわれわれに可能な限り安全な職場を提供することを要求する上でNFLPAは勤勉に取り組んでいく」

月曜日、NFL選手会はプレーヤーのエージェントたちに対し、それぞれの選手が新型コロナウイルスのリスクについて把握した上でトレーニングキャンプに参加するよう指示している。トレーニングキャンプについては7月28日(火)にベテラン勢が集合することになっている。

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