67歳のエリアンス、「細心の注意」を払ってバッカニアーズHCを務める
2020年07月08日(水) 22:42ブルース・エリアンスは一度、健康上の理由でコーチ業を引退したことがあるが、その後復帰した。
67歳の彼はがんを克服しており、新型コロナウイルスに感染すれば重症化するリスクが高い。そのことを理解しつつ、彼は今シーズンもヘッドコーチ(HC)を続けるつもりでいる。
「私は細心の注意を払う必要がある」とエリアンスは『Tampa Bay Times(タンパベイ・タイムス)』のリック・ストラウドに語った。「マスクと(フェイス)シールドの両方を使用することになるだろう。数年前、そこ(アリゾナ)にいた時に一度不安を経験しているからね」
「個人的にだが、私には計画があり、それを守る賢明さを持つだけだ」
エリアンスは前立腺、皮膚と腎臓にできたがん性腫瘍を手術で取り除いている。2017年に健康上の問題を理由にアリゾナ・カーティナルスのHCを引退。しかし、1年をテレビブースで過ごした後にタンパベイ・バッカニアーズのHCとして復帰した。
指揮下にトム・ブレイディとスーパーボウルコンテンダーを持つ今年、パンデミックの影響があろうとも身を引くつもりはエリアンスにはない。
エリアンスは68歳のビル・ベリチック、ピート・キャロルに次いでNFLのHC陣では最年長の1人だ。彼のスタッフにはさらに高齢の者もいる。攻撃コンサルタントのトム・ムーアは81歳、セーフティ(S)コーチのニック・ラポーネは64歳、クオーターバック(QB)コーチのクライド・クリステンセンも64歳だ。
「われわれの中で最も健康なのはトムだよ」とエリアンスはストラウドに語った。「われわれは気をつけねばならない。選手たちはみんな病気になるだろうが、症状がどの程度になるかという問題だ」
バッカニアーズにはこのオフシーズン中、すでに施設内で新型コロナウイルスの感染者が出ている。エリアンスはスタッフ向けに感染拡大を防ぐプロトコルを実行したアスリートパフォーマンスディレクター、グレゴリー・スキャッグスの手腕をたたえた。選手たちがいずれ施設に戻ってきた時、コーチ陣が手本にならなければいけないことを彼は知っている。
「これに関してはスキャッグスが精通している。彼は全てのプロトコルにおいて素晴らしい仕事をした」とエリアンスは述べた。「スタッフを呼び入れたのはそのためだ。全員がプロトコルに同意したことを確認し、皆がマスクを着用して廊下を正しい方向に進むようにね。相当数の尻を蹴飛ばしたよ。われわれがやらなければ選手たちがやってくれるはずがないのだから」
エリアンスはチームのトッププレーヤーの何人かとリモートで話をしたと述べ、トレーニングキャンプ前の数週間は家にとどまっていることを強調した。ベテランコーチはシーズンを最小限にする調整がなされることを願っているが、2020年はNFLにとっていつもと違う年になると知っている。
「私がずっとマスクをしていること以外に見た目は大きく変わらないだろう」とエリアンスは述べた。「マスクをしたままでヘッドセットや会話がどうなるかは確認する。屋外の場合はね」
「屋内スタジアムの場合は少々心配だ。それからアウェーのホテルやロッカールームについては大いに懸念している。そこは十分に強調しておかねばならない。選手たちがシャワーを浴び、トリートメントを受けるそうしたロッカールームの換気はひどいものだからね」
彼の病歴を考慮すると、シーズンを通してスタッフと選手全員が健康を保つためには、どんな場所においても可能な限りエリアンスとバッカニアーズが細心の注意を払うことが望まれる。
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