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報酬カットも「十分稼いだ」とチーフスWRワトキンス

2020年07月09日(木) 22:29

カンザスシティ・チーフスのサミー・ワトキンス【AP Photo/Chris O'Meara】

ワイドレシーバー(WR)のサミー・ワトキンスは2020年もカンザスシティ・チーフスに残ってスーパーボウルを目指すために報酬カットを受け入れた。

『SiriusXM NFL Radio(シリウスXM NFLラジオ)』に出演した際、チーフスにリリースされてより高額の契約を求めるより勝者と一緒にいることを優先したと、ワトキンスは話している。

「最初は“また大金をもらいたいぜ”って思っていたけど、今は人生の中でそういうステージじゃないんだ」とワトキンスは切り出し、次のように語った。

「俺はこれ以上の金を必要としているのか? ってふと思ったんだ。家族はもう十分いい暮らしをしている。どこか違うチームに行って負けて1,000ヤード稼ぐか、下手なチームに行くか、どっちにしても同じことさ。それとも間違いなく最高のコーチ、最高のクオーターバック(QB)、最高の組織、最高のチーム、そして最高のWR陣とまた一緒に優勝を狙うか?」

「俺はエージェントと大きい(契約)金額を狙おうとしていたけど、途中で“そんなのはどうでもいい、勝つことにこだわろう”って気が変わったんだ。俺は移籍して3年以内に優勝を経験することができた。勝利の味を知った。どんなクレイジーな延長やクレイジーな契約よりももう1度優勝したい」

ワトキンスは2019年のレギュラーシーズンの14試合で673ヤードを稼ぎ、レシーブ52回、タッチダウン3回を記録した。だがプレーオフに向けての躍進によってこの月並みとも言えるレギュラーシーズンの成績はなかったも同然となる。ポストシーズンの3試合ではレシーブ14回で288ヤードを獲得し3得点をあげた。そしてスーパーボウルではロングパスを見事にキャッチし、5回のレシーブで98ヤードを稼ぎサンフランシスコ・49ersに対する巻き返しに大きく貢献した。

『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、1巡目指名で入団したワトキンスはNFLでの6年間で5,250万ドル(約56億3,000万円)を手にしている。1つのシーズンでいくら稼ぐかよりも、どこでプレーするかを容易に優先できるのはこのためだ。2020年はベースサラリーとして900万ドル(約9億8,000万円)を稼ぎ、インセンティブを追加することによって最大1,600万ドル(約17億4,000万円)になる予定だ。これも当然少ない額とは言えない。

ワトキンスは明らかにヘッドコーチ(HC)アンディ・リードのためにプレーすることを愛しており、チーフスに居心地の良さを感じている。これらはキャリア上、今の彼にとってお金よりも大きな要因なのだ。

ワトキンスのこのコメントは、10年の延長契約を結んだ直後のQBパトリック・マホームズのものとかみ合う。マホームズもまた、フリーエージェント(FA)によってより高額の条件を求めることもできたし、チーフスとの契約をもっと短くすることもできたはずだ。だが交渉の場においてMVPの彼は、信頼しているチーフスの組織でプレーすることを望み、常勝チームを作り上げることをお金よりも優先させた。

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