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2020年シーズンのオプトアウトを選択した選手

2020年07月29日(水) 04:22

フィールドに置かれたフットボール【Aaron M. Sprecher via AP】

7月24日(金)にNFLとNFL選手会(NFLPA)が合意した改定版CBA(団体労働協約)により、選手たちは新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを理由に2020年NFLシーズンのオプトアウトを選択できるようになった。

オプトアウトを希望する選手は、NFLとNFLPAがオプトアウト等の条件を含んだ協定に最終合意してから7日以内に、所属チームに対して書面で通知しなければならない。

『自主的なオプトアウト』は契約下にある選手、もしくはテンダーの選手に限られる。この場合、当該選手の契約は時効が延期され、延期された年の契約にあるすべての条件が翌シーズンに適用可能となるが、オプトアウトしたシーズンはキャリアにカウントされない。時効延期した契約に対して、報酬の前払いとして15万ドル(約1,600万円)の俸給を受け取ることができる。ただし、非ドラフトのフリーエージェントに俸給を受け取る資格はない。

『高リスクなオプトアウト』を選択するには、CDC(米疾病対策センター)が改定した危険因子リストに基づき、選手の医療記録に少なくともリストにある1つの診断が含まれていなければならない。危険因子リストには、がん、慢性腎疾患、慢性閉塞性肺疾患、固形臓器移植による免疫抑制状態、心不全・冠動脈疾患・心筋症などの深刻な心臓病、鎌状赤血球病、2型糖尿病、ぜんそく、脳血管疾患、高血圧症、骨髄移植・免疫不全症・HIV・コルチコステロイド剤の使用・その他免疫系機能低下の投薬による免疫抑制状態、認知症などの神経学的疾患、肝疾患、肺線維症が記載されている。

高リスクに分類される選手のオプトアウトは義務ではない。高リスクなオプトアウトを選択した場合、フリーエージェントに向けてキャリアの1シーズンにカウントされ、カウントされるシーズンの全ベネフィット(福利厚生)および最低保障年俸を受け取るほか、報酬の前払金に含まれない俸給35万ドル(約3,700万円)を受給できる。

7月28日時点のオプトアウト選択選手は以下の通り。

【自主的なオプトアウト】

ボルティモア・レイブンズ:キックリターナー(KR)ディアンソニー・トーマス、オフェンシブライン(OL)アンドレ・スミス

バッファロー・ビルズ:ディフェンシブタックル(DT)スター・ロトゥレレア

ダラス・カウボーイズ:コーナーバック(CB)モーリス・キャナディー、ワイドレシーバー(WR)スティーブン・ガイドライ

ヒューストン・テキサンズ:DTエディ・バンダーダズ

カンザスシティ・チーフス:OLローレント・デュバニー・ターディフ

ニューイングランド・ペイトリオッツ:ラインバッカー(LB)ドンタ・ハイタワー、フルバック(FB)ダニー・バイターリ、ランニングバック(RB)ブランドン・ボールデン、OLナジー・トラン

ニューオーリンズ・セインツ:タイトエンド(TE)コール・ウィック

シアトル・シーホークス:OLチャンス・ウォーマック

テネシー・タイタンズ:OLアンソニー・マッキニー

【高リスクなオプトアウト】

ミネソタ・バイキングス:DTマイケル・ピアース

ペイトリオッツ:OLマーカス・キャノン

ワシントン・フットボール・チーム:ディフェンシブエンド(DE)ケイレブ・ブラントレー

【詳細不明なオプトアウト】

シカゴ・ベアーズ:DTエディ・ゴールドマン

デンバー・ブロンコス:DTカイル・ペコ

ペイトリオッツ:セーフティ(S)パトリック・チャン

ニューヨーク・ジェッツ:OLレオ・コロアマタンギ

フィラデルフィア・イーグルス:WRマーキス・グッドウィン

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