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準備期間が多く取れたことに感謝するバッカニアーズQBブレイディ

2020年08月07日(金) 13:16

タンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ【NFL】

クオーターバック(QB)トム・ブレイディがニューイングランド以外の場所で初めてのトレーニングキャンプを開始してから1週間ほどが経過した。ブレイディは少なくとも今の段階では、実体のない力が自分に追い風を吹かせていると感じている。

時は誰にとっても例外なく過ぎ去っていく。しかし、8月はブレイディが新しい環境に慣れるために時が手を貸してくれた。新しいオフェンス陣を詳細に理解する――用語、タイミング、かかわっている人々の顔――というプロセスは、ブレイディが19年にもわたって一度も経験してこなかったものだ。43歳のブレイディにはハイレベルでプレーし続けるためのフィジカルなメンテナンスも大きくかかわってくる。

現地6日(木)に行われた記者会見で、ブレイディは「この日曜日に試合をプレーしなくてよかったよ。準備する時間があってうれしい」と語った。

ブレイディは現在も続くパンデミックの中で準備を進めようと試みている。

「フィジカルな部分ではまだすごくハードに取り組まなくちゃいけない。調子を確実に良くするため、自分のベストのパフォーマンスをするため、たくさんの時間とエネルギーをつぎ込んでいる」とブレイディは述べた。

「だけど、メンタルの部分ではっきりとチャンレンジだと言っていい状況だったと思う。コロナウイルスのせいでさらに厳しくなっていると思うから、4月にもした会話だし、今もしているけれど、それも難しくしている要素だろう。とにかく状況に合わせ、できる限り最高なやり方で順応していくということだけをやっている」

「できる限りの時間とエネルギーを注いでいく。現実としては全員の時間が過ぎているわけだから、できる限り懸命に働き、1分たりとも無駄にせず、お互いに慣れてこの挑戦を受け入れ、自分たちがどういうものになれるかを知るチャンスとして捉えるんだ」

ニューオーリンズで始まる第1週に大きな試験を控えているブレイディに、時は1カ月と少しの猶予期間を与えた。自身のフットボール人生に終わりのときが待ち構えていることをよく知るブレイディは、当然ながらハードワークに取り組んでいる。40歳を超えて新しい街でフランチャイズの顔となったブレイディには、スーパーボウル出場を含めたさまざまな期待が寄せられている。キャリアを始めたのと同じチームで夕日の中へ消えていくのとは違った状況だ。

まだやり遂げられること、そして、それをビル・ベリチックヘッドコーチ(HC)の元以外でやり遂げることを証明するためのブレイディの旅が始まる。今から5週間後に、ブレイディが最初の試験に合格できるだけの学習ができたかが分かるだろう。

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