CFLが2020年シーズン開催を断念
2020年08月18日(火) 07:01カナディアン・フットボール・リーグは現地17日(月)、新型コロナウイルス感染症の世界的流行を鑑みて2020年シーズンをキャンセルすると発表し、1919年以来、初めてグレイ・カップが授与されない年を迎えることになった。
9チーム編成のCFLが下した今回の決断は、ハブ都市としてマニトバ州ウィニペグで短縮版のシーズンを開催しようとしていた希望を打ち砕くものだが、コミッショナーのランディ・アンブロシーは声明の中で、リーグの「長期的な最大の利益」を考えて判断したものだと説明している。
「2021年はもちろん、リーグの今後を見据え、より大きく、一層強力かつ、よりグローバルなCFLの展望を追求するべく全力を尽くしています」
北米が誇る他の大規模リーグと異なり、CFLは十億ドル規模のテレビ放映権契約を有しているわけではない。『TSN』との契約が年月を通してより有利になっているとはいえ、CFLはゲートドリブン(観戦者の入場料収益を中心とした事業)のリーグであり、ファンのスタジアム観戦が許可されない場合は大打撃を食らう。
短縮した2020年シーズンを開催するため、8月3日に2,370万ドル(約25億1,300万円)の無利子融資を申請したものの、連邦政府からの融資を確保できなかった。この取引が不成功に終わったことは日曜日の夜に判明した。
コミッショナーのアンブロシーは昨シーズンにリーグが1,500万ドル(約15億9,000万円)以上を失ったことも明かしている。
「政府の資金提供や新たなCBAがあっても、われわれのオーナーやコミュニティベースのチームが2020年にプレーするためには重大な財政的損失に耐えなければならなかったでしょう」
加えて、CFLがシーズンを開催するにはカナダ公衆衛生庁の承認も必要だった。公衆衛生副局長のハワード・ンジョー博士は先週金曜日、CFLの計画に後押しされたものの、リーグが素早い手続きを必要とする中で決断のタイムラインを提示できないと明かしていた。
CFLは先月、ウィニペグをハブ都市として選び、レギュラーシーズンを6試合、8チームによるプレーオフを開催する計画だと述べていた。いずれの試合もファン不在で行われる予定だった。
情報提供:『Associated Press(AP通信)』
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