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負傷による権利放棄でカウボーイズがDTマッコイをリリース

2020年08月19日(水) 10:41

ジェラルド・マッコイ【Cooper Neill via AP】

ディフェンシブエンド(DT)ジェラルド・マッコイのダラスでの初シーズンは現地17日(月)に大腿四頭筋腱断裂によって終了し、火曜日にはカウボーイズでの時間自体が終わった。

公式のトランザクションワイヤによれば、ダラス・カウボーイズが負傷による権利放棄を通じてマッコイをリリースしている。

マッコイは1年をカロライナ・パンサーズで過ごした後、このオフシーズンにカウボーイズと3年1,830万ドル(約19億3,000万円)の契約を結んでいた。表面上はそういった契約が32歳のDTに何らかの保証を与えそうなものだが、この契約には特定の負傷が起こった際にカウボーイズが最小限の影響で関係を断つことのできる条項が含まれていた。

マッコイが右の大腿四頭筋腱を断裂したときに、その可能性が現実となっている。

マッコイの契約の第35条では、カウボーイズがマッコイにオファーする前に健康上のリスクになる可能性があると判断したものに特化した、負傷による権利放棄について述べられている。この条項の最初の2行で、チームはマッコイに“右ひざの慢性的な大腿四頭筋腱炎とそれに関連する構造”があるとしている。続く行にはチームがマッコイに既往症があるのをチームが関知していることをマッコイも承認していることが記載されていた。

マッコイはベースサラリーで保証される250万ドル(約2億6,000万円)を失う。これは別の負傷によってシーズン終了となった場合は確保できていたはずの保証金だ。『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロが取得したマッコイの契約の第25条には次のように記されていた。

「このNFL選手契約が補遺の第35条に明記される健康状態の低下、もしくは悪化、あるいは第35条が明記する既往症と関連するその他の右大腿四頭筋腱の負傷によって終了した場合、保証金は無効とする」

負傷による権利放棄に関するセクションには、マッコイがこの権利放棄に同意しなければカウボーイズが契約を結ぶことはなかったと明記されている。しかしながら、残念なことにそれにはもっともな理由がある。マッコイは昨シーズンの大部分でひざや大腿四頭筋腱の問題と戦っており、カウボーイズでもそういった負傷を抱えるリスクはあった。組織として、カウボーイズは事前にそういった事態に備えて財政面で自己防衛していたのだ。

タンパベイ・バッカニアーズから不作法に放出された後にパンサーズで実りある1シーズンを送ったことを踏まえれば、キャリアのこの段階で今回のけがが起こったことはマッコイにとって不運に尽きる。

チームの番記者であるニック・イートマンは『Twitter(ツイッター)』で、カウボーイズにはマッコイが体調を戻したときに再び契約したいとの意向があるものの、現段階では希望に過ぎないと述べていた。今のマッコイとそのときのマッコイの間には、まだ長い道のりがある。

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