2021年の殿堂入りファイナリストにドリュー・パーソンとトム・フローレス
2020年08月19日(水) 15:13この春にドリュー・パーソンの神聖なる背番号88は、その伝統的なスタンダードを満たすことに燃えているダラス・カウボーイズの次なるレシーバーに受け継がれた。そしてパーソンのそのスタンダードが近い将来カントンに永久保存さることになるかもしれない。
現役時代はワイドレシーバー(WR)として活躍したパーソンが、シニア部門の2021年プロフットボール殿堂のファイナリストに選ばれたとホール・オブ・フェイムは現地18日(火)に発表した。そしてもう1人、ヘッドコーチ(HC)としてオークランド・レイダースのスーパーボウル優勝を2回果たしているトム・フローレスもコーチ部門で選ばれている。
その有名な11シーズンのキャリアの中でパーソンは、ドラフト外のフリーエージェント(FA)から、オールプロ選出3回、プロボウル出場3回、1970年代のオールデイケイドチーム選出、第12回スーパーボウル優勝に至るまでの大物選手へとのし上がった。これらは全てカウボーイズに在籍しながら、通算489回のパスで7,822ヤードを記録し――共にカウボーイズ歴代4位――156試合で48回のタッチダウンを決めたことにより成し遂げられた。パーソンはポストシーズンでも同等の活躍を見せ、1試合あたりのヤード数はほぼ等しく、プレーオフの22試合でタッチダウンパスのキャッチを8つ追加している。
ホール・オブ・フェイムが出した声明によるとパーソンは「電話をくれてありがとう。あなたのお陰でこの日が、そして私の人生が素晴らしいものとなった」と感極まった様子でホール・オブ・フェイムの社長兼CEOであるデイビッド・ベイカーに話したという。「感謝しても感謝しきれない。私はいま泣いているよ。泣いたのなんていつ振りだろうか。もちろんうれし涙だ。長い間この電話を待ち続けていた」
パーソンの通算キャッチ数はその後の大物選手に比べると見劣りするが、それは彼がプレーしていた頃はまだラン優先のスタイルが支配していた時代だったからだ。1キャッチにつき16ヤードというパーソンの記録は、殿堂入りしているWRスティーブ・ラージェンや、背番号88でプレーし同じく殿堂入りしているWRのマイケル・アービンのそれと並び、わずか9cmほどしか差がない。フットボールの時代が違っても彼の偉大さが十分に伝わるだろう。
少なくとも25年前にキャリアを終えた12人のシニア候補者の中からパーソンは選ばれ、ホール・オブ・フェイムのシニア委員会が2021年の候補者として彼を選出した。パーソンは、2021年2月6日にフロリダ州タンパで行われる投票で、48人からなる選考委員会全体の80%の投票支持を得る必要がある。
同じく火曜日に発表されたファイナリストはフローレスだ。
選手時代はレイダースのシグナルコーラーとして活躍したフローレスは、1981年1月にオークランド・レイダースが第15回スーパーボウルでフィラデルフィア・イーグルスを破り、ラテン系のHCとして初めてスーパーボウルを制覇した。彼はHCとして初のプレーオフ出場でそのタイトルを獲得し、それを達成しているのはNFL史上で7人のHCしかいない。
フローレスは初期のレイダースを誰よりも体現している。1960年にAFLの立ち上げとともに最初の試合で先発QBを務め、その後HCとしてフランチャイズ史上2番目の勝利数を挙げている。唯一フローレスより勝利数を多く記録したHCは彼自身がその元でプレーしたジョン・マッデンだ。フローレスの選手がよく言っていたように、彼の静かで信頼感のあるスタイルはマッデンのそれとは対照的だったが、2人ともシルバーとブラックのリーダーとしてサイドラインで成功を収めた。フローレスのポストシーズンでの8勝3敗の成績は、戦う場所がオークランドであろうとロサンゼルスであろうと、彼のやり方が通用することを証明し、1983年の第18回スーパーボウルでレイダースを再びタイトルへと導いた。
フローレスは、最初の2シーズンの間にスーパーボウル優勝を果たした8人のHCのうちの1人であり、自身がプレーしたチームでHCとしてスーパーボウルを優勝した3人のHCのうちの1人でもある。最後は1992年から1994年までシアトル・シーホークスのサイドラインで目を光らせ、HCとしてのキャリアに幕を降ろした。
委員会は2021年2月6日にパーソンとフローレス、そして今後発表されるシニア貢献者を含む18人のファイナリストと近代選手のファイナリスト15人の中から選出する。フローレスもパーソンと同様に、選考委員会の80%の票を獲得しなければならない。
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