ベアーズのバックアップQB役を受け入れ、トゥルビスキーを支えるフォールズ
2020年09月08日(火) 13:21シカゴ・ベアーズは第1週の先発クオーターバック(QB)にミッチェル・トゥルビスキーを指名した。開幕戦での仕事を失ったQBニック・フォールズはベテランメンターとしての役割に戻る。
現地6日(日)に公式サイトで先発QBが発表されたのを受け、フォールズは次のようにコメントしている。
「このゲームの一番いいところは、こうして他の選手の活躍をサポートできるところだ。そういうことが話せて、自分の経験から得た知恵を与えることができる。そして自分も学び、学ぶ姿勢を持ち続け、他の選手の経験に耳を傾ける。俺たちは今そういうことにフォーカスしているんだ」
フォールズは長年、控え選手の役割さえも乗り越えられるベテラン選手としてその存在感を保ってきた。2017年にフィラデルフィア・イーグルスをスーパーボウルに導いた時はまさにそれを象徴している。
「浮き沈みを乗り越えて、できるだけいい形で受け入れることを学んだだけさ」とフォールズは話した。「だから俺が持っている知恵はすべて(トゥルビスキーに)与えるつもりだよ。試合に対する感情的な面や試合中の1つ1つのプレーについて。試合の哲学や思考のプロセス、サードダウンをどうやってプレーするか、俺が試合中に何を考えているかを惜しみなく伝える。だから、何であれ、どんな形であれ、彼の力になれることを楽しみにしている」
フォールズは5年前に引退を考えた時期もあったが、その後の2年間でQBカーソン・ウェンツの控えとしてイーグルスで安定した力を発揮し、ポストシーズンの試合では代役として先発出場を務めた。そして昨年にやっと先発の地位をジャクソンビル・ジャガーズで得たと思った矢先、第1週で負傷し、結局QBガードナー・ミンシューにその座を明けわたすことになる。
ベアーズがフォールズをトレードして保証金を払った時、ほとんどの人はこのベテランQBがトゥルビスキーを一気に抜くものと考えていた。しかしながら、オフシーズン中のプログラムが不足したことが、フォールズにとっては新しいオフェンスを身に付けるのに不利な状況となった。コーチ陣は、現段階ではトゥルビスキーのまま進めることに満足しているようだ。
「全てが完璧かと聞かれたら、そんなことはない」とフォールズは話している。「ただ、その時にコーチがオフェンスに求めていたものをベースにした堅実なプレーが多かったように感じた。それを知りえるのは俺たちしかいない。それでも俺は(マット)ナギーの決断を尊重している」
いずれにしても、フォールズは流れに身を任せる術を得たようだ。
「全体を通してかなり均衡していたんじゃないかな。お互いにいい闘いができたと思っているし、健全な環境だった。最終的な決断を話し合うまでは正直言ってどちらに転ぶかまったく分からなかったよ。それだけ2人ともコーチが望んでいることを全力で実行しようとしていたんだと思う」とフォールズは語った。
トゥルビスキーがつまずいた時には必ず自分にチャンスが回ってくることを、ベテランのフォールズは分かっているに違いない。それまでの間フォールズは、善良な戦友としてプロ4年目のトゥルビスキーの指導に可能な限り協力してくれることだろう。
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