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現地日曜日の各試合で社会正義を求める動き

2020年09月14日(月) 10:37

グリーンベイ・パッカーズ対シアトル・シーホークス戦に招かれたジョージ・フロイドさんの家族【AP Photo/Bruce Kluckhohn】

2020年のNFLシーズン開幕戦では、さまざまな形で人種差別への抗議が行われている。

観客のいないスタジアムでそれぞれのシーズンをスタートしたチームたちは、国歌や黒人の国歌として知られる“Lift Every Voice and Sing(リフト・エブリ・ボイス・アンド・シング”)の演奏中に抗議として膝をつき、腕を組み、拳を上げ、もしくはフィールドを去っていた。

シアトル・シーホークスとアトランタ・ファルコンズのシーズン初戦は、特別な形で幕を開けた。シーホークスのキッカー(K)ジェイソン・マイアーズがキックしたボールがエンドゾーンへと届く間、両チームの選手が膝をつき、その場を動かなかったのだ。

ファルコンズのディフェンシブエンド(DE)スティーブン・ミーンズはチームが発行した声明の中で「俺たちは単に一つの人種やコミュニティー、一つのチームを超えて、一つの国歌としてこういう時を持ち、動きを生みだしている。今こそ立ち上がり、投票するときだ」と語っている。

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受けてジャクソンビルを除く全会場が無観客で試合を行う中、ミネソタ・バイキングスは故ジョージ・フロイドさんの家族を招待。5月にフロイドさんが亡くなったことをきっかけに、警察官による黒人への暴行に対する抗議活動に火がついた。

10名ほどのフロイドさんの身内の人々はスタジアム上部に設置されている北欧神話に登場するシンボル、ギャラルホルンのそばにいた。北欧神話を名前の由来とするバイキングスは、2007年以来、すべての試合の前にギャラルホルンを鳴らしてきた。

しかし、日曜日にこの巨大な角笛が鳴ることはなかった。

チームは「今日、ギャラルホルンが鳴らないことで、声を抑えられた人たち、そして、より良く正しい社会に向けて共に取り組んでいる人たちに関心を向けられることを願っている」と述べた。

国歌演奏中にフィールドに立たないことを選んでいたマイアミ・ドルフィンズにならい、グリーンベイ・パッカーズ、ジャクソンビル・ジャガーズ、バッファロー・ビルズ、ニューヨーク・ジェッツもセレモニー中にロッカールームにとどまった。

デトロイトで国歌が始まった際には、多くのライオンズプレーヤーがフィールドを後にしてロッカールームへ向かった。一部はフィールドに残り、膝をついている。反対側のサイドラインではシカゴ・ベアーズの選手数名がひざをつき、国家の演奏が終わった後にそのチームメイトたちがフィールドにかけ集まっている。

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