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敗戦は“16ラウンドのうちのラウンド1”とバッカニアーズHCエリアンス

2020年09月15日(火) 16:42

タンパベイ・バッカニアーズのトム・ブレイディ【AP Photo/Brett Duke】

現地13日(日)にニューオーリンズ・セインツに敗北した試合でクオーターバック(QB)トム・ブレイディは2度のインターセプトを喫し、タンパベイ・バッカニアーズの攻撃陣は不調に見えた。

2回のインターセプトについて試合後にブレイディの責任だと話していたヘッドコーチ(HC)ブルース・エリアンスは、月曜日の朝になって状況を再評価することで責任を分割し、ワイドレシーバー(WR)マイク・エバンスが中央を走り続けるべきだったと指摘した。

しかし、常に率直なコーチは、2回目のピック6についてはブレイディの責任だとしている。

エリアンスHCはブレイディへの厳しい評価として「アウトルートに投げるときに、低くアウトサイドに投げないならば――あのときまではそんなことはなかった。(ブレイディは)やや遅かったので、ボールを持ってどこかへ逃れた方が良い決断だっただろう」と述べている。

20年もビル・ベリチックの下で過ごしてきたブレイディにとって、厳しいコーチもおなじみの存在だ。もしブレイディが舞台を変えることで救済を得たと思っているなら、エリアンスHCの下に来たのは誤った選択だったと言える。67歳のエリアンスHCは、ブレイディがこれまでいた環境と同じくらい率直だ。

エリアンスHCは次のようにも述べている。

「彼は練習を通してずっとトム・ブレイディらしく見えていたから、試合でああいうものを見るのは普通ではない感じだ。彼らはわれわれが準備していないことをやったわけではないからね。彼らがやったことすべてが、われわれの準備してきたことだった。一部のWRは、彼がそうすると決めたときに、1対1で勝てるようにもっと良い仕事をしなければならなかった。(ブレイディは)何度か適切にチェックした。だから、そういった学習体験だったということだ。われわれはできるかぎり良い形でスタートしたのだから、同期ができていなかったとは言えない。フィールドまで良い形で来ている。しかし、パスインターフェアランスのペナルティ以外にビッグプレーがなかった。だから、これは良い学ぶ機会だったと思っている。16ラウンドの戦いの、まだラウンド1だ。われわれはここから学んでいく」

最初のタッチダウンドライブの後、バッカニアーズは優れたセインツディフェンス陣によって行く手を阻まれていた。そこから5回のポゼッションは3アンド・アウト、インターセプト、フィールドゴールブロック、4アンド・アウト、そして2度目のインターセプトに終わり、バッカニアーズは埋めようのない穴を開けている。

それがブレイディであるからこそ、このパフォーマンスはザプルーダー・フィルム(ケネディ大統領の暗殺事件を捉えた映像)のごとく、過度に分析されることだろう。

2度のインターセプトはらしくなかった。ブレイディには試合を通してプレッシャーがかかり、コーナーバック(CB)マーション・ラティモアによってカバーされていたマイク・エバンスと協調することができなかった。

新しいQBの元で組織化されきっていないチームの第1週の試合に、あまりに多くを読み解こうとすることには注意しておかなければならない。一部のアナリストはブレイディがエリアンスHCの好むダイブボムスタイルに合わないのかもしれないと考えるだろう。しかし、43歳のQBの日曜日の試合に深く分け入っていったとき、多くのショットは問題なかった。2度、ディープな素晴らしいボールがあったが、キャッチではなく、ディフェンシブパスインターフェアランスに終わっている。これらのボールがペナルティヤードではなく、パスコンプリートにつながっていれば、ブレイディの試合はもっと違った評価を受けていたはずだ。たとえ、結果は変わらなかったとしても。

オフシーズンを通じて、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによるプレシーズンゲームのキャンセルが継続性のあるチームをどれだけ優位にするかという議論がされてきた。そういったチームは、シーズン序盤にさらに大きなアドバンテージを持つだろう。セインツ以上に核となる部分をキープしているチームは少ない。一方、バッカニアーズはこのスポーツで最も重要なポジションを含め、何人かの選手を新たに迎えている。日曜日のセインツとバッカニアーズの試合をタンパのぎくしゃくした攻撃陣への驚きをもって終えるということは、新チームにとってのオフシーズンワークの重要性を無視するということだ。

エリアンスHCは新チームにおけるQBのシーズン序盤の一般的な苦労について「銃を向けられたときに言葉遣いが違ってくるような状況だし、今や初めて撃たれているんだ。まったく違ってくる」と語った。

たとえGOATであっても、シーズン序盤のピックは免れない。

シーズン第1週の試合をこういった形で逃したことは、スーパーボウル出場を期待するバッカニアーズファンにとって大きな落胆だ。だが、まだパニックになるべきときではない。

ブレイディとバッカニアーズオフェンス陣が終盤にかけてまとまり、1月にベストのプレーをできたならば、開幕戦は夏を通して放置された上でできた前菜のようなものだと見られるようになるだろう。メインコースに向けて態勢を整える時間はたっぷりある。

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