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NFLが新しいプロトコルを提示、没収試合を処罰として導入

2020年10月06日(火) 15:34


NFLロゴ【Aaron M. Sprecher via AP】

現地5日(月)にNFLコミッショナーのロジャー・グッデルは、新型コロナウイルス(COVID-19)のプロトコル遵守に関する覚書を全32チームに送った。その中では安全性を高め、守られていない場合の対応を厳しくするための新たな措置が紹介されている。

新型コロナウイルスの感染を最小限に抑えた上でシーズンをスケジュール通りに運営するために、プロトコルを守る重要性をリーグは再び強調した。プロトコルに従わなかったことにより新型コロナウイルスを広めてしまい、チームが参加できない場合には、没収試合となることをNFLは今回はじめて警告した。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロによると、入手した覚書の中でグッデルは次のように述べているという。

「ウイルスの蔓延の原因となったプロトコル違反は、スケジュールの調整を必要としたり、他のチームに影響を与えたりした場合、財政的にも競争的にも追加的な罰を受けることになる。それにはドラフト権の調整や喪失、さらには没収試合も含まれる」

ここ数週間、複数のヘッドコーチ(HC)が試合中にサイドラインで適切なフェイスカバーを着用していないところを目撃されている。これを受けてリーグは、個人が着用する保護具とソーシャルディスタンシングの方針遵守に焦点を当て、違反を繰り返す者には罰金とドラフト権の没収があることを警告してきた。没収試合はリーグ側の一段と厳しい姿勢を示している。

テネシー・タイタンズの組織内でクラスター感染が発生したことにより、第4週に予定されていたピッツバーグ・スティーラーズとの試合が延期され、玉突き式にボルティモア・レイブンズ対スティーラーズの試合も調整を余儀なくされたことを受けて、この覚書が送付された。ニューイングランド・ペイトリオッツのクオーターバック(QB)キャム・ニュートンやカンザスシティ・チーフスの練習生でQBのジョーダン・タアムにも陽性反応が出たことにより、ペイトリオッツ対チースフ戦も現地4日(日)から翌月曜日の夜に延期されている。

これに対してリーグはプロトコルを変更した。フリーエージェント(FA)のトライアウトの選別プロセスにはより長い時間をかけることを求め、クラブ施設外での集会は禁止、週に許されるトライアウトの回数を制限、そしてコンプライアンスを確保するため、リーグ全体にビデオ監視システムを実装した。

グッデルは、リーグの厳格なプロトコルの有効性を強調し、リーグのテスト体制を“あらゆるスポーツやビジネスの中で最も包括的である”とした。さらに、リーグのプレシーズン中の活動にその有効性をいかに発揮したかを指摘している。しかしながら、それらはリーグの参加者が根気良く守り続けることにかかっており、“端的に言うと、遵守は義務である”とグッデルは述べた。

「当然プロトコルが存在するだけでは不十分であり、これまでの進捗状況によってわれわれは自己満足に陥ってはならない」とグッデルは覚書に記している。「自己満足はわれわれの共通の敵だ。リーグが義務付けた安全に対するプロトコルとベストプラクティスを、完全に遵守するためのコミットメントを強化しなければならない」

「試合の予定を変更したり、ましてや欠場したりすることによる影響は明白だ。われわれはファンから試合を奪うことになる。シーズン中に競争上の不公平感が充満する。選手にはプレーしなかった試合の分の報酬は支払われず、クラブも同様に金銭的な影響を受けることになるだろう」

【R】