コーチたちがフェイスカバーをせずにレフェリーに近づくことについてNFL審判協会（NFLRA）から苦情が出たことを受けて、リーグはそうした行為によって罰せられる可能性があることをチームたちに注意喚起した。

特にNFLRAが問題視したのは、ボルティモア・レイブンズのヘッドコーチ（HC）ジョン・ハーボーが第3週の試合中にマスクを引き下げたままレフェリーに大声で叫んだ件だった。

『NFL Network（NFLネットワーク）』のトム・ペリセロはNFL審判部門で副社長を務めるペリー・フェウェルが現地9日（金）にチームたちに覚書を送り、オフィシャルたちに“フェイスカバーを着用しない者が不適切に接近してきた場合には処分や審判行為を執行する権利がある”と伝えられたことを通知したと報じている。

そのような行動にはスポーツマンらしからぬ行為に対する15ヤードのペナルティや、罰金、出場停止やドラフト指名権の喪失などの可能性がある。

今年はこれまで試合中にマスクを正しく着用しなかったとして何人かのコーチが罰金を科されているが、フェイスカバーなしでレフェリーに近づいたという理由によるものは今のところない。

ペリセロが入手した覚書全文は以下のようなものだ。

「NFLとNFLPA（選手会）による新型コロナウイルス（COVID-19）関連プロトコルのコンプライアンスに関する9月14日（月）と20日（日）のトロイ・ビンセントの覚書への追記として、これは全個人がフィールド上でゲームオフィシャルと接する際にマスクを正しく着用しなければならないことを再確認するものだ。われわれは複数回にわたり、試合中にコーチ陣がマスクを外してゲームオフィシャルとやりとりする場面を見た。そうした行為はゲームオフィシャル、ヘッドコーチその他に不必要な、そして余計なリスクを与えることになり、常時フェイスカバーを着用すべしという要件に矛盾する」

「ゲームオフィシャルと接触する際にはフェイスカバーの着用と物理的距離を保つことを慎重に心掛けていただきたい。サイドラインにいる全個人と同様、パンデミックの中で職務を行うゲームオフィシャルはあなた方から尊敬を得る資格を有している。NFLとNFLPAによる新型コロナウイルス関連プロトコルに従わなかった場合は、違反した個人および／またはクラブの責任を問うことになり、罰金、関与した人物たちの出場停止、および／またはドラフト指名権の喪失といった処分が含まれることになる。さらに、ゲームオフィシャルにはフェイスカバーを着用しない者が不適切に接近してきた場合、彼らにはスポーツマンらしからぬ行為に対し、15ヤードのペナルティを含む処分や審判行為を執行する権利があることを改めて伝えている」

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