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「過去のチームなら負けていた」とジャイアンツに勝利後のバッカニアーズWRエバンス

2020年11月04日(水) 16:38

タンパベイ・バッカニアーズのマイク・エバンス【AP Photo/Corey Sipkin】

マンデーナイトフットボールでニューヨーク・ジャイアンツと対戦したタンパベイ・バッカニアーズは、はじめから無気力で準備不足な様子であり、早々にニューヨークで失態を見せた。

20点差で勝つべき相手に、バッカニアーズは25対23という僅差の勝利を挙げてメットライフ・スタジアムを後にしている。

恐らくこの日のバッカニアーズには値しない勝利であり、ワイドレシーバー(WR)マイク・エバンスは過去のチームであれば負けていただろうと認めた。

エバンスは「これはすごく意味のあることだ」とぎりぎりのところで勝利をもぎ取ったことについて記者団に話している。「これまでのチームだったら、こういう試合は負けていただろう。ディフェンスが肝心なところでいい仕事をして、後半ではオフェンスがその流れに乗ってなんとか勝つことができた」

力を出し切れない時の勝ち方を身につけるのは、優れたチームのやり方といえる。

これまでとの違いは明らかにクオーターバック(QB)のトム・ブレイディだ。チームがボール運びに苦戦した時、ブレイディは精神的に大きなミスを犯さなかった。それはわずかな劣勢を惨敗に変えていたかもしれない。

バッカニアーズは前半の終盤、第2クオーター残り2分という場面でジャイアンツにタッチダウンを決められ、14対3のリードを許した。そしてブレイディがフィールドゴールにつながるドライブをけん引して前半は終了。後半ではディフェンスがジャイアンツQBダニエル・ジョーンズのパスをインターセプトし、そのままタッチダウンを決めて主導権を握る。その後のインターセプトも2回目のタッチダウンにつながった。最後にセーフティ(S)のアントワーヌ・ウィンフィールドJr.が2ポイントのトライを阻んでチームの勝利を決定づけている。

バッカニアーズのオフェンスは一貫してボールを運ぶことができず、地上戦はほとんどジャイアンツに封じ込められ、WRクリス・ゴッドウィンの代役はブレイディとうまくかみ合っていなかった。総ヤード数では357対344でジャイアンツに負けている。

さらにバッカニアーズのディフェンスは、予想外にもジャイアンツの欠陥だらけのオフェンシブラインを潰すことができず、ポケット内ではジョーンズに時間を与え、ダウンフィールドの深い位置でレシーバーの何人かを自由に走り回らせている。

もっと強い相手であれば早い段階で大差をつけられていただろう。

16試合の全てを完璧に戦うチームはいない。だが優秀なチームこそ、不調な時でも辛うじて勝つ方法を見出せるのだ。バッカニアーズはまさにそれをジャイアンツ相手にマンデーナイトでやってみせた。その結果、6勝2敗でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区トップの座を守っている。

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