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44失点のディフェンスを「知らないチームのようだ」とシーホークスHCキャロル

2020年11月09日(月) 11:45


シアトル・シーホークスのピート・キャロル【AP Photo/Adrian Kraus】

シーズンを通してバッファロー・ビルズを悩ませているのは、しばしばランゲームを展開できないことだ。

現地8日(日)のシアトル・シーホークス戦でも同じようにボールをランで運ぶことに苦戦したが、全くと言っていいほど問題にならなかった。なぜなら、ビルズのクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンは、戸惑うシーホークスを相手に415ヤードと3つのタッチダウンのほとんどを空中戦で達成し、44対34でチームと共に勝利を手にしているからだ。そして、この敗北はシーホークスのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルを激昂させた。

キャロルHCは「あらゆる面でわれわれらしくなかった。まるで知らないチームのようだ」と敗戦について『KOIN News(コイン・ニュース)』のAJ・マクコードに話している。

ビルズの44得点は契約を2025年まで延長したばかりのキャロルがHCとして2010年に就任して以来、シーホークスにとって最大の失点となる。これまでの任期中にキャロルHCのディフェンスが40点以上の失点を許したのは5試合あり、いずれも負けている。

この流れは2020年のシーホークス(6勝2敗)にとっては悪い傾向といえる。落とした2試合ではどちらも34得点も挙げているが、平均で40.5失点という結果だ。すなわち、相手のオフェンスが好調な時にシーホークスのQBラッセル・ウィルソンがベストな状態でない場合は、相手が得点で上回って勝利を逃す可能性が高いということになる。

日曜日に起きたのはまさにその展開だった。MVPを目指すウィルソンはこの日、投票数をわずかに失ったかもしれないが、それでも負け試合のスコアとして34得点は本来あってはならない。

とはいえ、それが今のシーホークスに見られる傾向だ。第9週のランキングでディフェンスの合計とパッシングの両方で最下位となっていることが、このチームの現状を如実に表している。

この試合でビルズはたった19回のランで34ヤードしか稼げていない。シーホークスも多少は面食らったとしても、60分間を通して混乱し続けるほどの裏技のような類ではなかったはずだ。

「ビルズは今日フットボールを持って走ろうともしなかった」とキャロルHCは『NBC Sports Northwest(NBCスポーツ・ノースウェスト)』のジョー・ファンに話した。「さすがにわれわれもこれは予想していなかった。ランゲームを放棄するとは。ランでの試合展開にはわれわれも十分に備えていた。もっとうまく順応しなければならない」

穴だらけのシーホークスのディフェンスを相手に今季300ヤード以上を投げたQBは、アレンがこれで6番目となる。つまり、この試合結果は想定範囲内というわけだ。シーホークスのセーフティ(S)ジャマール・アダムスの復帰でさえ、結果に結びついていない。シーホークスが全部で7回記録したサックの内1.5回はアダムスによるものだが、頑丈なアレンに対しては、パス攻撃を減速させるほどの打撃を与えられなかった。

オフェンスで勢いに乗っているシーホークスだが、必ずしも試合に勝てるわけではないことが日曜日に証明される形となった。

【R】