勝負どころでファンブルを喫したバルデス・スカントリングを援護するパッカーズ
2020年11月24日(火) 04:53マルケス・バルデス・スカントリングはおよそ15分間の間に、NFLゲームにおける勝負強さを見せながらも、一方でファンブルを喫するという天国と地獄を味わった。
一連のプレーはワイドレシーバー(WR)バルデス・スカントリングのこれまでのキャリアを要約したようなものだが、所属するグリーンベイ・パッカーズの指揮官と司令塔の自信を揺るがせることはない。
現地22日(日)、延長にもつれ込んだインディアナポリス・コルツとの試合に34対31で敗れたパッカーズのクオーターバック(QB)アーロン・ロジャースは「マルケスにはたくさんの愛情がある。毎日、彼のことを見ているし、どれだけ気にしているかも分かっている。残念だけど、こういうのは起こってしまうもの。基本的なことがほとんどだし、ボールをキャリーする、とかね。でも、ファンブルの一端は自分にもある。ただただ最悪のタイミングだった。それは確かだ。でも、こういうことは起きる。(第4クオーター)終盤にはサード・アンド・テン(サードダウン残り10ヤード)につながるビッグプレーを披露しているんだ。彼は落胆しているし、俺たちもがっかりしている」と『ESPN』に語っている。
試合時間残り2分を切って挑んだ攻撃ドライブで、ロジャースの放ったロングパスを3人の相手ディフェンスに囲まれながらも見事にキャッチしたバルデス・スカントリング。その奮闘もあって土壇場での同点フィールドゴールにつながっており、ロジャースはチームの好機を生んだバルデス・スカントリングのパフォーマンスを称えてもいる。
しかしながら、フットボールの神様は与えもすれば奪いもする。オーバータイムのセカンドプレーで、ロジャースが今回の試合で6回目のターゲットにしたバルデス・スカントリングはコルツのセーフティ(S)ジュリアン・ブラックモンに阻まれてファンブルを喫し、こぼれたボールを自陣29ヤード地点で相手ディフェンスのディフェンシブタックル(DT)ディフォレスト・バックナーにリカバーされた。
試合後、バルデス・スカントリングは『Twitter(ツイッター)』に「神に感謝する。失敗がなければ成長はない」と感謝のメッセージを投稿している。
パッカーズを率いるヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアーはESPNに「彼はわれわれのために本当にたくさんのプレーを見せてくれているし、パスゲームのみならずランゲームでもそう。もしかすると皆さんはお気づきでないかもしれないが、彼が必死にブロックしてくれなければ得られなかったヤードが多くあるのだ」と主張。
「だから、私はMVS(バルデス・スカントリング)とともにやっていく。今はこれまで以上に彼に対する信頼がある。日毎に、毎日どんどん成長していると思う。試合に出れば毎回と言っていいほど、彼はビッグプレーをもたらしてくれているのだ」
バルデス・スカントリングはその後、敗戦を受けて死の脅迫があったことを明かしており、当然ながらスポーツイベントにおける憎悪のメッセージを指摘しつつ、「俺のチームは俺の味方でいてくれる」と締めくくった。
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