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不可能を可能にするワシントンQBスミス、742日ぶりの先発勝利

2020年11月24日(火) 10:19

ワシントン・フットボール・チームのアレックス・スミス【AP Photo/Al Drago】

クオーターバック(QB)アレックス・スミスがフィールド上でNFLの勝利の熱狂を味わってから742日が経っていた。ついに時計が再び動き出している。

ワシントン・フットボール・チームがシンシナティ・ベンガルズに20対9で勝利を収めた現地22日(日)、スミスは2018年シーズン第10週以来の先発QBとしての白星をつかんだ。キャリアを終了させかけた足の大けがを負ったのは、その翌週のことだった。

「新しい一歩、もう一度できるとは思っていなかったことがまたできた」とスミスは『ESPN』に語っている。

「復帰することがまず一つ、そして、プレーすることがあって、先発としてフットボールで勝つのは全然別のことだった。勝利できて信じられないくらい素晴らしい」

1週ごとにスミスはかつての姿に近づいているように見えた。日曜日にベンガルズのQBジョー・バロウが足の負傷でフィールドを去った後、スミスに要求されたのはほとんど、縦横無尽に駆け回る攻撃陣を導くことだけだった。過去2週間で先発を務めたスミスは試合平均でパス成功率68.8%、278.0ヤードをマーク。タッチダウン1回、インターセプト1回で、パサーレーティングは87.3%となっている。

特に目を引くスタッツというわけではないが、スミスがどこからスタートしたのか、そして、スミスが戻ってからワシントンの攻撃陣がいかに機能を高めているかを考えれば、十分に祝うべき数字だ。

ヘッドコーチ(HC)ロン・リベラは「アレックスのような経験をした男がフィールドに戻る機会を得てうまくプレーしているのは、本当にクールだ」と述べている。

偶然にも、勝利した際にスミスが着ていたジャージーは、2018年の同じ時期に大けがを負った際に着ていたのと同じ、ワシントンの復刻版ジャージーだった。

「最後にこれを着ていたときは救急車の中で切っていたんだよ。その自分が今どこにいるかを考えれば楽しいね。サンクスギビングの前の週、同じユニフォームで今日ここにいることに感謝している」

ワシントンがベンガルズを下し、ダラス・カウボーイズがミネソタ・バイキングスに勝利したことで、サンクスギビングデーにはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区のトップ争いが繰り広げられることになった。

カムバック選手賞の最有力候補であるスミスは、カウボーイズに注意を向ける前に勝利の感覚を味わえたことに感謝するという。

「僕らがどこにいるのか、家族としていかに幸運だったかに心から感謝する時間を取るよ。本当にたくさんのことに感謝している。長い間、可能だなんて思えなかったこのポジションにもう一度いられることに。僕らがいかに幸運なのか、自分がどれだけ幸運なのかをよくよく思い知らされている」

リベラHCはNFC東地区優勝を目指し、ドウェイン・ハスキンズから最初にカイル・アレン、そしてスミスへとQBを変えてきた。スミスが安定したプレーを見せ、ワイドレシーバー(WR)テリー・マクローリンとランニングバック(RB)アントニオ・ギブソンがダイナミックなプレーメーカーであることを証明すると同時に、ディフェンスも優位に立つ力を見せる今、ワシントンには木曜日にディビジョンをリードすることでコーチの先見性を示すチャンスが到来している。

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